ホテルは子ども時代の学びの場
わたしの実家は鎌倉にあります。両親と私の3人家族。両親はよく都内のホテルにお泊まりに連れて行ってくれました。
予約したホテルのレストランでお食事をしてそのままお泊まりするのです。神奈川県だから電車で帰れるのになぜお泊まり?
きっと私にホテルでのマナーとホテルの素晴らしいサービスを体験させたかったのでしょう。
いや、ただのホテル好きだったのかもしれないな。
小さいころの夢は、ホテルで働くこと
学んだことはたくさん。当たり前だけどチェックアウトの時はベッドと部屋はささっと整えなくてはいけない、そしてホテルマンのスマートな対応も学ぶことが多かった。
『大きくなったらホテルで働きたい!』と思うほど憧れの目でその所作を眺めていたなぁ。
本気で考えたけど募集要領に『英会話必須』とあってあっさり諦めたけどね。
子育て真っ只中の時こそ家事から離れる時間がすっごく欲しかったけど子供達の学校があったりでホテル遊びができなかった時期ももちろん長くありました。
子育てがひと段落して、ホテル遊びを再開
子供たちが高校を卒業した頃からかな、『おひとり様ホテル遊び』が再開できたのは。
子供たちを置いてホテルに泊まるには夫の理解が大前提。泊まりに行く日は家族に文句を言われないように冷蔵庫を食材でこれでもかと満タンにする。
そして夢のような時間から帰ってきた時に部屋がどんなに散らかっていようと文句を言わないことも大切。
『洗濯ぐらいしてよね〜』『使ったお皿ぐらい洗ってよ』と言いたいことは山ほどあるけどここはグッと我慢。
誕生日プレゼントは、おひとり様ホテル休暇
5年ほど前から自分の誕生日に家族から『一泊の休暇』をいただくようにしました。
自分へのとても贅沢な時間のプレゼント。(あ、プレゼントもちゃんとおねだりするけどね)
ホテルで何をして過ごすか?
私はホテルから出ません。だってもったいないもん。ホテルのレストランで1〜2品とアルコールで夜ご飯は軽く済ませてバーで〆の一杯。
泡ブクブクのお風呂に入ってダブルベットの真ん中でドーンと寝る。
お腹が減って目が覚めたらシャワーを浴びてからゆっくりと朝食をいただく。
そう、普段できないことをしまくるのです。そしてチェックアウトまでの時間はコーヒーを飲みながらパソコンで原稿を書いたりして過ごします。ザ・贅沢な時間。
私はきらびやかなホテルは好まない。クラッシックなホテルが好き。
常宿があるのも『大人の楽しみ』のひとつです。
もしお泊まりが難しければ、ホテルに朝食を食べに行くだけでも現実逃避でいい時間になりますよ。
読んでくださってありがとっ!
桜井かおり(さくらい・かおり)
「カフェロッタ」オーナー。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多い。初の著書『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)が出たばかり。
インスタグラム:@kaorilotta
カフェロッタ
住所:東京都世田谷区世田谷4-2-12
電話:03-3428-1126(営業は2021年9月末まで)