• 必要な栄養が十分に摂れて、なおかつ、おいしい。元気に日々を過ごすために知っておきたい栄養のポイントと献立3日分を、フードコーディネーター、栄養士の太田静栄さんに教えていただきました。今回は2日目の献立を紹介します。
    (『天然生活』2017年5月号掲載)

    バランスのよい献立【2日目】

     /雑穀ごはんのおむすびと味噌汁

    具だくさん味噌汁をおかずに。梅干しのクエン酸で活力上昇。

    画像: 左から時計回り:雑穀ごはんのおむすび、梅干し/春キャベツの浅漬け/れんこん、にんじん、長ねぎの味噌汁

    左から時計回り:雑穀ごはんのおむすび、梅干し/春キャベツの浅漬け/れんこん、にんじん、長ねぎの味噌汁

    エネルギー……374kcal
    タンパク質……10.2g
    脂質……1.9g
    炭水化物……79.4g
    食物繊維……5.4g
    カルシウム……85mg
    鉄……1.5mg
    塩分……5.1g
    *栄養計算は、ひとり分です。

     /鯛の塩焼き

    旬の鯛と菜の花で吸収率アップ。外食する場合も魚定食を選んで。

    画像: 左から時計回り:菜の花のおひたし/玉子焼き/鯛の塩焼き 大根おろし添え/油揚げとしめじ、ねぎの味噌汁/雑穀ごはん

    左から時計回り:菜の花のおひたし/玉子焼き/鯛の塩焼き 大根おろし添え/油揚げとしめじ、ねぎの味噌汁/雑穀ごはん

    エネルギー……616kcal
    タンパク質……44.4g
    脂質……14.9g
    炭水化物……70.4g
    食物繊維……3.1g
    カルシウム……127mg
    鉄……2.9mg
    塩分……4.4g
    *栄養計算は、ひとり分です。

     /チキンカレー

    スパイスと香味野菜たっぷりで体ぽかぽか、美肌効果も。

    画像: 左上から時計回り:クレソンとマッシュルームのサラダ アンチョビ風味/チキンカレー/キウイヨーグルト

    左上から時計回り:クレソンとマッシュルームのサラダ アンチョビ風味/チキンカレー/キウイヨーグルト

    エネルギー……716kcal
    タンパク質……26.5g
    脂質……29.2g
    炭水化物……85.9g
    食物繊維……6.9g
    カルシウム……208mg
    鉄……2.2mg
    塩分……2.2g
    *栄養計算は、ひとり分です。

    チキンカレーの材料(つくりやすい分量)

    ● とり骨つきぶつ切り肉600〜700g
    ● 玉ねぎ1個
    ● トマト3個
    ● にんにく2片
    ● しょうが20g
    ● 塩、こしょう各少々
    ● サラダ油大さじ2〜3
    ● A
    ・チリパウダー小さじ1
    ・ターメリック大さじ1/2
    ・カレー粉、クミンパウダー、コリアンパウダー各大さじ1
    ● ヨーグルト1/4カップ
    ● はちみつ大さじ2
    ● ガラムマサラ大さじ1
    ● ごはん適量

    チキンカレーのつくり方

     玉ねぎは粗みじん切り、にんにく、しょうがはみじん切りにする。

     トマトはざく切りにする。

     厚手の鍋にサラダ油、を入れて火にかけ、玉ねぎがしんなりするまで炒める。

     とり肉を加えて色が変わるまで炒め合わせ、のパウダーを加えてよく炒める。

     に水400mL(分量外)を加えて、沸騰したらあくを取り、ふたを1cmほど開けて弱中火で30〜40分、煮る。

     ふたを開けてヨーグルトを加え、少し煮つめ、はちみつ、ガラムマサラを加え、塩とこしょうで調味する。器にごはんとカレーを盛る。

    野菜をとにかくたっぷり。食べ合わせも意識して

    カルシウムは、タンパク質と組み合わせることで吸収力がアップ

    カルシウムは、タンパク質と組み合わせることで吸収力がアップするそう。2日目の昼ごはんで、「鯛の塩焼き」とカルシウム豊富な「菜の花のおひたし」を組み合わせているのは、それが理由です。

    「チキンカレー」と「キウイヨーグルト」は、カレーのスパイスの刺激を乳製品が和らげて、消化しやすくなるそう。なんとなく食べるのではなく、こうした組み合わせを生かすのも、太田さんが考える「バランスのいい食事」。

    食物繊維はバランスよく、ほかの栄養素や水分と一緒に

    そして、食べ方で注意したいのは、食物繊維。ご存じのとおり、腸をきれいにする役割がありますが、不溶性食物繊維を多く含む豆類や根菜類を過剰にとりすぎると、便が水分不足で固まってしまうこともあるとか。

    「食物繊維は単体では消化できない物質。食事のなかでバランスよく炭水化物やタンパク質、水分と一緒に摂ることで初めて、効果的に役割を果たしてくれます」

    また、太田さんお気に入りの食材「もち麦」や海藻類などに多く含まれる水溶性食物繊維は、便秘解消だけでなく、血糖値の上昇をゆるやかにして糖質が脂肪に変わるのを抑える働きも。同様の効果が、献立に登場する雑穀ごはんやサンドイッチの全粒粉パンにもあり、主食選びを見直すことでも、食事の栄養効果を日々、高めていくことができるのです




    〈撮影/萬田康文 取材・文/熊坂麻美〉

    画像: 食物繊維はバランスよく、ほかの栄養素や水分と一緒に

    太田静栄(おおた・しずえ)
    栄養士、フードコーディネーター。雑誌や企業でのレシピ提案、料理製作と幅広く活躍。週末は、東京・代々木上原のMag By Louiseでキッチンを担当。
    http://www.louise-flower.com/

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.