チャリティのために始まったオープンガーデン
コッツウォルズ、あいかわらずのお天気でおひさまが眩しかったり、雨がしとしと降ったりですが、春から夏の季節、ツバメが巣をつくり、花がいっせいに咲き始め、とくにロックダウンが長く続いた後なので、すべてが新鮮に感じられます。
そんななか、去年、中止となったイベントのひとつ、オープンガーデンが少しずつ再開されました。今回は、近隣の村のオープンガーデンをご紹介したいと思います。
ガーデニング大国イギリスで始まったオープンガーデン、1920年代に看護師さんたちを支援するのが目的で始まり、一般の方々に個人の庭を開放し、ささやかな入場料の収益を寄付するという仕組みです。いまでは、さまざまなチャリティ団体に収益が送られています。
チャドリントン村のオープンガーデン
今回紹介するのは、チャドリントン村のオープンガーデンです。この村のお肉屋には、毎週のように通っていますが、村をゆっくり歩くのは、初めてでした。歩くことで、村の雰囲気もつかめます。
1軒目のお宅で、5ポンドの入場料を払い、シールをもらい、胸に貼り、庭の特徴などの説明を受け、ちょっとした挨拶を交し、スタートです。
この村では、全部で7軒がオープンガーデンに参加していて、それぞれの個性が出ています。そのなかの1軒はローズコテージのお庭です。細く長く続く庭と草花は自然そのもの。どんどん庭の奥に進んでいくと、ニワトリが飼われています。
木が生い茂り、先に何があるのか、とてもワクワクしてくる庭です。あちこちに、さりげなく飾られているアンティークのジョウロもとても愛嬌があります。
少しフォーマルな庭も紹介しましょう。大きな庭には、小川が流れていて、小さなボートがあります。その横の大きな木には、広がる景色をいっぱい楽しみながら乗れるブランコ。その先には、お茶ができるスペースへと続きます。
ほかにも、アンティークを上手に利用している庭などもあり、とても楽しいオープンガーデンでした。
<撮影・文/コヅエ ガーナー>
コヅエ・ガーナー
神戸市出身。イギリス・コッツウォルズ在住。ソフトファニシング・インテリア、風水インテリアデザイナー。2008年からMistyInteriorをスタートし、ロンドンを中心に活動している。