50代の洋服の買い物は試着が基本
若い時とは洋服の買い方が変わりました。きっとみなさんもそうじゃないかしら?
若い時は、時間はたっぷりあるから一日中友達と歩き回ってあーでもない、こーでもない、挙げ句の果てには『やっぱりあれに決めた』とまた最初の店に戻ったりして。
それはそれで楽しかったんだけどね。
今はあちこちお店は回らない。洋服は実物を見て触って試着して選びたいのでネットでのお買い物もしない。40代ぐらいまでは試着をしなくても見ただけで似合うか似合わないかは大体わかったけど、50代後半にもなると試着はとても大事。仕方ないけど体形やら顔色やら試着してガックシな時も多くなったからね。
最近は、顔なじみのお気に入りのお店にシーズンの初めにお邪魔して服を選ぶことが多いです。または展示会であれこれと予約しちゃったり。シーズンの頭にドーンとお金は使っちゃうけど、パラパラは使わない。買い物に時間も使わない。
高価なものこそ定番の形を
で、わたしは気に入ったものは『色違い』で買い足すことも多いです。これ好き! とピーンときたら色違い、です。これは洋服に限らず下着もそう、なんなら靴もそう。サイズも型もぴったりで履き心地のいい靴なんてそうそう出会えるものじゃありません。
素材のいいセーターとかちょっと高価なものは定番の形を選んで丁寧に着て、毎年色違いを一枚ずつ、一枚ずつ増やしていったりします。
そうするとね、だんだん「その服、かおりさんぽいね」と言われることが多くなっちゃうんだけど、わたしはその言葉をいいように受け取っています。
雰囲気に合ってる、つまり似合ってるってことねー、と♡
だから“ぽい”も悪くないと思います。“ぽい=らしさ(安心)”よ。
あまり大きな声では言えないけど……この前アクセサリーでもコレやっちゃいました。笑
石もののピアス、気に入って出番が多くて色違いならぬ石違いを……買い足しちゃいました。(小さな声)
あー! よく考えたらこの『色違い買い足し癖』は今に始まった事ではなかったぞ。
買ってみて(使ってみて)気持ちがよかったと感じたシーツやらのベッド周りもそう、店で使っていたエプロンもリネンクロスもそう。ハンカチもそう。今、気づいたー。
とはいえ色違いの買い足しは、実際に使ってみてから
でもこれはやっちゃダメ。初めて買う服をこの色もこの色もどっちも可愛くて選べないから最初から色違いで買っちゃおう! は、結果どちらか着なくなってしまうからねっ。
これはわたしの長年の研究結果です。
読んでくださってありがとー!
桜井かおり(さくらい・かおり)
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。いまは、文筆業や、食いしん坊業、買い付けなどを行う。初の著書『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)が好評発売中。
インスタグラム:@kaorilotta