• インテリア雑誌のフリー編集者・大野祥子の暮らしの見直し日記。「もっと心地いい暮らしを手に入れたい」「自宅でのんびり気持ちよく過ごしたい」。そんな理想の毎日を手に入れるために、あれこれ試して実験中です。実際にやって良かったこと、悪かったこと、日々の実験でわかった結果をみなさんに詳しく楽しくレポートします。今回のテーマは、「古いキッチンの見た目を変える収納のコツ」のお話です。

    賃貸の古びたキッチンを好きな場所にしたい!

    こんにちは。インテリア雑誌のライター&編集の大野祥子と申します。築44年のレトロな団地風マンションに娘と2人暮らし。「古い団地をサンクチュアリに」をテーマに、インスタグラムで暮らしのあれこれを綴っています。

    わが家のキッチンは青いタイルといい湯沸かし器といい、レトロ感満載です。

    取れない汚れもあり、10年以上あきらめて暮らしていました。

    1年半ほど前から暮らしの見直しを始め、この古びた雰囲気をどうしたら好きになれるかな? と考えるようになりました。

    場所を移動したり、収納グッズを取り入れたり。ようやく、心地よく、見た目もすっきり、着地しました。早速、実践したことをまとめてみました。

    その1:お気に入りの器はスタンドを活用

    画像: プレート類は場所を取らないよう立てて収納を。出し入れもしやすくて楽。スタンドは「イケア」の鍋のふた立てを使用

    プレート類は場所を取らないよう立てて収納を。出し入れもしやすくて楽。スタンドは「イケア」の鍋のふた立てを使用

    それまで「昔からなんとなく使い続けてきた」食器をいったん整理して、必要最低限に絞り込みました。

    その上で、よく使う食器と同じサイズ感で、かつ見た目が好みの器を少しずつ買って入れ替えを。

    そうやって数カ月かけて集めたお気に入りの器は、しまい込まず見せる収納にすることで、眺めていても楽しいキッチンになりました。

    画像: マグカップと小皿はアルミトレイにクロスを敷いて並べて。奥に小皿を重ねて収納

    マグカップと小皿はアルミトレイにクロスを敷いて並べて。奥に小皿を重ねて収納

    見せる収納のポイント

    ①カップをトレイに並べてまとめる

    ②小皿は重ねて、コンパクトに

    ③プレート類は、立てる収納で出し入れしやすく

    その2:カトラリーの収納術

    画像: アンバーカラーのコップは昔福岡の雑貨屋で買ったもの。瓶はジャムや塩が入っていたものを再利用

    アンバーカラーのコップは昔福岡の雑貨屋で買ったもの。瓶はジャムや塩が入っていたものを再利用

    カトラリーは出しておくと見た目がごちゃごちゃしてしまいます。

    だけどやっぱりよく使うものは取りやすい場所に置きたい。そこでなるべくごちゃついて見えないように、種類やサイズ別に分けてシンプルなコップや瓶にまとめました。

    木のものと金属のものを分けるだけでも見た目がすっきりします。

    立てる収納のつくり方

    STEP1 種類別に分ける

    STEP2 高さ別に分類する

    STEP3 素材で分類し、選びやすくする

    その3:スポンジやツールは“吊るす収納”に

    画像: わが家で重宝している、100円ショップのS字フックと「無印良品」のワイヤークリップ

    わが家で重宝している、100円ショップのS字フックと「無印良品」のワイヤークリップ

    ざる、鍋敷き、計量カップはサッと出したいから吊るしました。ツールだけでなく、たわしや食器洗いスポンジも吊るすことで、すぐに乾いて衛生的に使えるようになったんです。

    また、まな板や大き目のざるは吊るせなかったので、そのまま立てて置くことに。

    どの道具も木やナチュラルな素材のもので統一したので、古びたタイルが目立たなくなったのは一石二鳥でした。

    吊るす収納に最適なもの

    ①よく使うもの。S字フックやピンチを活用

    ②スポンジ。すぐ乾いて衛生的

    その4:生活感の出がちな洗剤にも気を配って

    画像: よく水びたしになるので、珪藻土プレートはたまに立てて乾燥させる。水筒やポットを洗うのに使っている「レデッカー」の木のブラシも立てかけて

    よく水びたしになるので、珪藻土プレートはたまに立てて乾燥させる。水筒やポットを洗うのに使っている「レデッカー」の木のブラシも立てかけて

    ここまで統一感を出せたなら、洗剤まで気を配りたい。ということで、「マーチソンヒューム」の食器洗い洗剤を取り入れました。

    また、油汚れの少ないものは固形せっけんを使っています。

    サイト「ゼロウェイストリビング」で木のケース入りのものを見つけ、洗剤と一緒に珪藻土プレートの上に置いています。

    生活感が出ない洗剤コーナーづくり

    ①パッケージがスタイリッシュなものを選ぶ

    ②自然素材のものを選ぶ

    ③水切り用のトレイを使う

    その5:やかんやポットは古材に並べて

    画像: 古材は「WOODPRO」で端材セットとして販売されていたもの。5~6枚あったので、家じゅうで活用中

    古材は「WOODPRO」で端材セットとして販売されていたもの。5~6枚あったので、家じゅうで活用中

    何かをまとめて置くのによく使っているのが木の板です。

    ただ並べるよりまとまり感が出るので、ポット、急須、茶筒をセットにして古材の上に並べました。

    実はこれ、タイルの目地の汚れを隠すのにも密かに役立っています。

    下には毎日使うやかんと土鍋をセットにしました。古材は衛生面が気になったので、届いたときにきれいに拭いて天日干ししてから使っています。

    気になる方は、ホームセンターで売っている新しい木材を使うといいと思います。

    収納力アップのひと工夫

    ①同じ用途の道具にまとまり感が出る

    ②古材を使うと味が出る(衛生面はしっかり対策を)

    いかがだったでしょうか。古くて汚れていても、いろいろと工夫をすることで使いやすく、お気に入りの空間にすることができました。もしよければ、ぜひ、試してみてくださいね。

    画像: わが家のキッチン。「古いながらも快適です」

    わが家のキッチン。「古いながらも快適です」



    〈撮影・文/大野祥子https://www.instagram.com/shosworks/

    大野祥子(おおの・しょうこ)

    フリーランスでインテリア雑誌のライター&編集歴20年。おもな活動は「暮らしのまんなか」や「Come home!」など。インスタグラムで団地暮らしや日々の見直しを発信するうち、1年半でフォロワーが6万人に。オリジナルのデジタルZINE「しょ~こジャーナル」も販売中。

    インスタグラム:@shosworks


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