(『心とからだを元気にするお助けスパイスカレー』より)
風邪かな? と思ったら。スパイスカレーにクローブをプラス
風邪をひきやすい人は、普段から免疫力と粘膜の強化を心がけたいもの。ゾクゾクッと寒気がしたときには、スパイスカレーを食べて即寝るに限ります。
+1 効能スパイス
クローブについて
特徴:ツンと刺激的な香り
別名:丁子(ちょうじ)、丁香(ちょうこう)、百里香(ひゃくりこう)
科名:フトモモ科
部位:つぼみ
クローブは花が咲く前のつぼみを収穫して乾燥させた、スパイスの中でも珍しいタイプ。甘い香りとツンと刺激的な香りの両方を持ち合わせます。
その独特な芳香成分の「オイゲノール」は感染症菌の繁殖を防ぐ作用が高く、鎮痛と抗菌にも効果があるといわれるため、風邪のときにおすすめ。
古くは魔よけや虫歯の詰め物として使われ、中世ヨーロッパでペストが大流行した際には医師がマスクの中に詰めるなど重要な役割を果たしてきました。カレーのほか、フルーツとの相性も◎。
クローブの火入れポイント
油につかるようにして、強火にかけ、ひと回りくらい大きく膨らむまで加熱。
風邪におすすめの食材
ほうれん草
粘膜を保護するβ-カロテンは野菜の中でもトップクラス。免疫力を高めるビタミンCも豊富で、β-カロテンとの相乗効果に期待。
じゃがいも
ビタミンCが豊富。しかも、でんぷんにガードされているため、加熱しても損失が少ないのが特徴。体力を消耗しがちな風邪のときのエネルギー補給にもなる。
ほうれん草ポテトカレーのつくり方
バターの甘い香りで炒めたら、栄養満点なほうれん草がもりもり食べられる!
材料(2人分)
【具材】 | |
・ ほうれん草(3cm長さのざく切り) | 1束(250g) |
・ じゃがいも(1.5cmの角切り) | 2個 |
【効能スパイス】 | |
・ クローブ(ホール) | 2個 |
【グレイビー】 | |
・ にんにく(みじん切り) | 3かけ |
・ しょうが(みじん切り) | 1かけ |
・ 玉ねぎ(薄切り) | 1個 |
・ トマト(ざく切り) | 1/2個 |
・ ターメリック(パウダー) | 小さじ1 |
・ クミン(パウダー) | 小さじ1 |
・ コリアンダー(パウダー) | 小さじ1 |
・ 塩 | 小さじ1 |
バター | 15g |
つくり方
1 フライパンにバターを溶かし、クローブを入れて強火にかけ、ひと回り大きく膨らむまで熱する。
2 にんにく、しょうが、玉ねぎを加え、薄茶色になるまで3分ほど炒める。
3 トマトを加え、水分がなくなりペースト状になるまで中火で2分ほど炒める。
4 ターメリック、クミン、コリアンダー、塩を加え、弱火で1分ほど炒める。
5 じゃがいもを加え、やわらかくなるまで中火で3分ほど炒める。ほうれん草を加え、2分ほど炒め合わせる。味をみて、物足りなければ塩少々(分量外)でととのえる。
Memo
にんにくは長ねぎと同じ硫化アリルを含み、抗菌作用があるので、多めに使おう。
あったら、このスパイスも使おう!
*クミン(ホール、小さじ1/2)1で加える
*チリペッパー(パウダー、小さじ1/4)4で加える
*ブラックペッパー(パウダー、小さじ1/4)4で加える
〈料理/印度カリー子 撮影/豊田朋子 構成・文/飯村いずみ、印度カリー子(スパイス部分) イラスト/コグレチエコ〉
本記事は『心とからだを元気にするお助けスパイスカレー』(家の光協会)からの抜粋です
印度カリー子(いんど・かりーこ)
スパイス料理研究家。初心者のためのスパイス専門店香林館株式会社「印度カリー子のスパイスショップ」代表取締役。スパイスカレーを食べ始めてから1年半で7〜8kgの減量に成功。冷え性や風邪を引きやすい体質も改善できたことから、スパイスカレーに魅了される。誰でも簡単にカレーがつくれるスパイスセットの開発・販売をするほかテレビ、ラジオ、新聞、ネットなどでも活躍中。著書に『ひとりぶんのスパイスカレー』(山と渓谷社)、『フライパンひとつでスパイスカレー』(ぴあ)などがある。
インスタグラム:@indocurryko
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スパイスを食品科学の観点から研究する印度カリー子さんが教える、症状別カレーレシピ。スパイスは「食べる漢方」といわれ、高い効能が認められています。本書では疲れ、肌荒れ、冷え、ダイエットなど、日本人に悩みの多い10の不調を改善するカレーレシピを紹介。
つくり方は3つの最強スパイス(ターメリック・クミン・コリアンダー)に、もう1種類のスパイスを組み合わせるだけ。フライパンひとつででき、どれも20分前後で完成! 初心者でも簡単につくれます。
また、カリー子さんのカレーレシピは辛くないうえに、油少なめでヘルシー。スパイスの香りとおいしさを五感で楽しんで、心も体も元気&きれいになりましょう。