• 料理をぐっと楽にしてくれる“ひと工夫”。すぐにできて、家のごはんがもっとおいしくなる、魔法のような知恵あふれる料理を紹介します。大原千鶴さんに、和風ローストビーフのつくり方を教えていただきました。
    (『天然生活』2018年3月号掲載)

    和風ローストビーフのつくり方

    表面を焼き、だし汁でゆらゆらと煮て、ひと晩おいたら完成です。だしがしみたやさしい味は子どもにも大好評。ごはんにも合います。

    画像: 和風ローストビーフのつくり方

    材料(つくりやすい分量)

    ● 牛もも肉(フィレ、ランプ、イチボ など赤身がよい)400g
    〈漬け汁〉
    ・だし(濃いめ)300mL
    ・しょうゆ120mL
    ・みりん120mL
    ● 塩、こしょう各少々
    ● 溶き辛子適量
    〈マッシュポテト(つくりやすい分量)〉
    ・じゃがいも(メークイン)2個(200g)
    ・塩小さじ1/4
    ・砂糖小さじ1
    ・牛乳30~50mL
    ● あればラディッシュ適宜

    つくり方

     牛肉は冷蔵庫から出して30分以上おいて常温にもどしておく。かたまりのまま塩、こしょうをふり、熱したフライパンで全体に焼き色をつける。

     深めの鍋にだしを入れて中火にかけ、しょうゆ、みりんを加え、ひと煮立ちさせて漬け汁をつくる。

     を入れ、沸騰させないように火加減(80~90℃)をみながら、20~30分ゆらゆらと煮て、肉の内部がロゼ(ピンク色)になるように火をとおす(*)。

    *肉を入れたあと、漬け汁を沸騰させるとせっかくのおいしい肉汁が出てきてしまうので、絶対に沸かさないこと。煮ている間に肉が汁から出てくるので、ときどき上下を返すとよい。

     肉全体が漬け汁につかるように密閉袋などに移して、そのままひと晩おき、中まで味をしみ込ませる。

     皮をむいてひと口大に切ったじゃがいもを鍋に入れ、ひたひたの水を注ぎ入れ、塩、砂糖を加えて中火にかける。沸いたら火を弱め、完全にやわらかくなるまで煮てマッシャーでつぶし、牛乳を加減しながら加えてハンドブレンダーでなめらかにする。

     のマッシュポテトを皿に盛り、の牛肉をスライスして盛りつけ、溶き辛子、あればラディッシュを添える。

    小さな工夫

    画像1: つくり方

    弱火でじっくり煮ることで、内部がやわらかく、きれいなピンク色に。



    〈料理/大原千鶴 撮影/伊藤 信 取材・文/山形恭子〉

    画像2: つくり方

    大原千鶴(おおはら・ちづる)
    奥京都、花脊の料理旅館「美山荘」の次女として生まれる。幼いころから料理の心得を学び、現在は京都伝統の味をつくりやすい家庭料理として紹介する。著書に『大原千鶴のささっとレシピ』(高橋書店)など。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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