香りは大好き、でも初心者
名前が『かおり』なだけに? 香りは好きだし、鼻もきく方だと思います。
たとえばね、宿泊先の匂いに敏感。お部屋に案内されたらまずクンクンしちゃいます。万が一に備えて好きなルームスプレーを旅に持参するほど。
お店に入った時も無意識でスーハーしちゃって「何の香りですか?」と尋ねることもしばしば。で、真似してみたり。
自宅でも1日1回はお香を炊きます(だいたい朝)。
アスティエ・ド・ヴィラットのインセンスが昔から好きで、常時3種類ぐらい買い揃えてその日の気分で香りを選んでいます。
今のお気に入りは「YAKUSHIMA」と「AWAJI」。
AWAJIは友人のおうちにお邪魔した時にいい香りで真似っこしました。
真似っこといえば……、とあるカフェで利用したお化粧室の香りがあまりにもよくて。いつものごとく何の香りか伺って真似したのが、サンタマリアノヴェラの「ポプリ」。
詰め替え用をリピートしています。「ポプリ」好きはわたしの周りの人たちにも伝染中。
香りをまとえるようになった理由
こんなに香りが好きなのに今まで手を出さなかったのが、まとう香り、香水です。
今まで飲食という仕事柄、使える日が少なくて(休日かつ、お食事の約束がない日だけ)、ひとつ香水を購入すると全然減らないから。で、そのうちにその香りに飽きちゃう。
まずは、ステップとしてひとつの香水を使い切るんじゃなくて、いくつか好きな香りをそろえることから楽しもうかな。
そしてその日の気分やシチュエーション、お会いする方で使い分けれるようになりたいな。
かわいい香水の瓶が並んでいる様子は、う~ん お・と・な。想像しただけですてき!
この前ね、行きつけの洋服屋さんで試着するためにコートを脱いで店員さんに預けた時のこと。
「かおりさん、なんかいつもいい匂いがするー」と言われて心の中で「よっしゃー!」となりました。
目指すは場をわきまえた、いい香りの女
香りってむずかしいのは、自分は好きでつけていても、時には人を不快にしちゃうこともあるでしょ。だから褒められると嬉しいものです。
満員電車や飲食をする場で、横の人や同席する人の香りがキツすぎてオエってなったことなーい? でも自分は気に入ってつけているわけだから、ここが香りの難しいところね。
場をわきまえないと。そしてほどほどに。
まだまだ香り迷子のわたしだけど、わたしらしい香りと出会って“いい香りのする女”を楽しんでいきたいな。
読んでくださってありがとー!
桜井かおり(さくらい・かおり)
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。いまは、文筆業や、買い付けなどを行う。著書に『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)。
インスタグラム:@kaorilotta