毎日、チーズケーキを焼いていても、まったく同じチーズケーキにはならない。

それも、お菓子のおもしろいところ。

今回紹介する「基本のチーズケーキ」は、バニラビーンズとトンカ豆を一緒に煮出すことで、うっとりするような香りまで楽しめます。

基本を覚えれば、ほかのチーズケーキにに応用できますよ。

基本のチーズケーキのつくり方

材料（21×8×高さ6cmのバウンド型1台分）

※1　バニラビーンズとトンカ豆は、なくてもつくれるが、入れることで風味が格段によくなる。トンカ豆はMr.CHEESECAKEには欠かせない材料。杏仁のような甘い香りが特徴で、ネットショップなどで購入できます。
※2　同量の水切りヨーグルトでもOK。

下準備

●　クリームチーズ、卵は常温に戻す。卵は溶いておく。
●　型にオーブンシートを敷き、オーブンは180℃に予熱する。

［生地1］をつくる

1　ボウルにクリームチーズを入れて湯せん（＊）にかけ、ゴムべらでやわらかくなるまで練る。グラニュー糖を加え、泡立て器で混ぜる。

＊　フライパンなどに湯をはり、キッチンペーパーを敷いてボウルの底をつけて温める。キッチンペーパーを敷くことで、温度が上がりすぎない。

2　湯せんにかけたまま、なめらかになるまで混ぜる。

3　バニラビーンズは包丁で縦に切れ目を入れて開き、種をこそげ取る。

4　小鍋に生クリームを入れ、3の種とさやを加える。トンカ豆は、おろし器で細かく削って加える。

5　中火にかけ、ふきこぼれないように注意しながら沸騰させ、火を止める。ホワイトチョコを加えてゴムべらでまぜ、よく溶かす。

6　2のボウルに5を加え、なめらかになるまで泡立て器で混ぜる。

［生地2］をつくる

7　別のボウルにAを入れ、泡立て器でよく混ぜる。溶き卵を3回に分けて加え、その都度よく混ぜる。

8　なめらかになったら、レモン果汁、コーンスターチを加えてよく混ぜる。

生地を合わせる

9　［生地1］のボウルに［生地2］を加えて混ぜる。

10　こし器にかけ、さらになめらかな生地にする。

焼く

11　天板に耐熱バットを置いてキッチンペーパーを敷き、型をのせる。10を流し入れ、バットに深さ2～3cmまで熱湯を注ぐ（＊）。180℃のオーブンで25分、150℃に下げて20分、湯せん焼きにする。

＊　きつね色になるまで湯せん焼きすることで半熟のような食感に。深さのある天板の場合は、バットを使わずに湯せん焼きしても。熱湯は、オーブンに天板をセットしてから注いでもOK。

12　型を取り出し、粗熱がとれたら型から外す。オーブンシートをつけたまま、冷蔵庫で4時間以上冷やす。

＜料理／田村浩二　スタイリング／木村 遥　撮影／市瀬真以　取材・文／長嶺李砂＞

田村浩二（たむら・こうじ）
1985年生まれ。東京都内のレストランに勤務したのち、渡仏。ミシュラン星付きのレストランで修業を積み、2016年に帰国。’17年に東京・白金台のフレンチ「TIRPSE（ティルプス）」（現在は閉店）のシェフに就任し、『ゴ・エ・ミヨ ジャポン』で2018年度期待の若手シェフ賞を受賞。個人のインスタグラムで販売したチーズケーキが話題となり、'18年に「Mr.CHEESECAKE」を創業。「世界一じゃなく、あなたの人生最高に。」をモットーに、日曜、月曜限定でチーズケーキのオンライン販売を始めたところ、即完売するほどの人気に。著書に『フレンチシェフが作る「人生最高！」の肉じゃが』（主婦の友社刊）、『人生最高のチーズケーキ』（ワニブックス刊）、『Mr. CHEESECAKE 人生最高のスイーツ』（扶桑社刊）がある。