ロッタが終わって、挑戦したかったこととは?
わたしの髪、ずっと定番のように短くて、でもちょこっと襟足を伸ばしてみたりボブ風に揃えてみたり、分け目を横分けにしてみたり、真ん中分けにしてみたり。
美容師さんと相談しつつ小さな変化は楽しんでいました。だれも気づかない小さな変化だけど。
わたしがお世話になっている美容師さんとは、かれこれ20年ちかくのお付き合い。
以前にも一度書きましたが、おひとりで店をやられているのでシャンプーからカット、セットまですべての工程をやってくださいます。
その約1時間は、お客さんはわたしひとりだからプライベートな話もしちゃうし、ときには相談することも。
高価な買い物を迷っていると「買っちゃえば」、旅行のタイミングを迷っていると「行っちゃいなよ」って背中をポン! いやっ、ボン! と押されることも多くて、わたしはパワースポットとよんでいる。
やりたかったのは、金髪
そんな彼女に「ロッタが終わったら金髪に挑戦してみたいの」と相談してみると、答えはもちろん「いいじゃん、いいじゃん! やっちゃおうよー」
現在、徐々に金髪に移行中です。白髪が気にならなくなっていい感じよ。
そして、さらに初体験!
先日いつものように整えてもらいに行った時のこと。「ねね、ちょっと攻めちゃう?」って、いたずらっぽい目で見られて。で、58歳攻めはじめました。横をジョリジョリと、ツーブロックに。
まわりの反応は? というとですね、だれからも何も言われない。あれーー? 笑
家族の反応は……。「普通の方がいいんじゃない?」と息子には不評でした。でも気にしなーい。
わたしはすっごく気に入ってます。髪の毛が横に広がらずコンパクトにまとまって顔まわりがすっきりした気がします。ちょっと小顔効果があるんじゃない? (自分判断)
人からどう思われるか? より自分らしさ優先で
若い時は『人の目』が多少なりとも気になっていました。服装も、ヘアースタイルも。
今は、人からどう思われるか? より『らしさ』優先。
「かおりさんぽい」が一番の言われてうれしい褒め言葉。
おしゃれな母がいつも言ってました、人と一緒じゃつまらないって。今ならわかる。
でも、若い時って人と同じものを着ていたり持っていると安心でしたよね。自分の魅力もよくわかっていなかったし。
年を重ねて人にどう見られたいかという縛りに左右されず『人はひと。自分は自分』と思えるようになった気がします。
いつの間にか、いい意味で図太くなっていました。
ファッションだってヘアースタイルだってもっと気楽にどんどんチャレンジしていきたいなー。
でもひとつ忘れちゃいけないのが『清潔感』。だらしないおばさんにはなりたくなーい。
読んでくださってありがとー!
桜井かおり(さくらい・かおり)
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。いまは、文筆業や、買い付けなどを行う。初の著書『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)が好評発売中。
インスタグラム:@kaorilotta