料理家の松田美智子さんによもぎの天ぷらのつくり方を教えていただきました。よもぎのほろ苦くさわやかな風味を衣に閉じ込めた天ぷら。サクサクとした食感がたまらない、ぜいたくな春のごちそうです。
よもぎのこと
「よもぎ」はキク科の多年草。河原や田畑、庭先などに自生し、道端でもよく見かけるハーブです。食用では春先に、若葉を摘んでゆでてから草餅や草団子にすることから、別名で「モチグサ」と呼ばれることもあります。旬は3~5月頃。和菓子のほか、天ぷらやおひたしなど、さまざまな料理で独特の香りと味覚を楽しむことができます。
食用以外では、「モグサ」として鍼治療のお灸に、また漢方では「艾葉(がいよう)」として止血薬などにも用いられます。抗菌作用・デトックス効果が高いことから、アトピー性皮膚炎やダイエットにも効果があるといわれ、葉を湯船に入れて体をあたためるなど冷え対策にも利用されています。
よもぎの天ぷらのつくり方
芳香と素材そのもののおいしさを楽しめるよもぎの天ぷらは、おもてなし料理としてもおすすめ。
揚げることでよもぎの独特の苦みがほんのり抜けて和らぎます。
材料(つくりやすい分量)
● よもぎ | 100g |
● A | |
・薄力粉 | 大さじ3 |
・片栗粉 | 大さじ3 |
● 冷水 | 約1/2カップ |
● 揚げ油(米油) | 適宜 |
● 塩 | 少々 |
つくり方
1 よもぎを洗い、水気をていねいに押さえる。ペーパータオルに広げて薄力粉(分量外)を軽くふる。
2 Aを合わせ、冷水を加えてざっと混ぜる。
3 2によもぎをさっとつける。150℃に熱した油でかりっと揚げ、塩を少々ふる。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。
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