(別冊天然生活『エコでやさしい暮らし』より)
レシートを貼って、お金遣いを見直そう
いつどこで何にいくら使ったかがわかるレシートは、便利な家計メモといえます。
家計簿より簡単に自分のお金の使い方のクセを知ることができるので、ぜひ活用しましょう。
① 最初は予算を立てず、出費のチェックから
給料日からスタートして、次の給料日前日までを1サイクルにするのが基本ですが、最初は自分がやりやすい日から始めてみましょう。
すでに予算を決めてやりくりしている人は予算を記入しますが、やりくりの初心者さんは空けておいてください。
2カ月、3カ月と続けていくと、予算をいくらにしたらいいかがつかめてきます。
② 1日5分、レシートの出費を○△×で判定
その日に買い物をして受け取ったレシートを重ならないようにノートに貼りましょう。
次に買ったものをひとつずつチェックし、○=必要だったもの、△=必要だったけど見直す余地あり、×=必要なかった、使い切れなかった、のどれになるかを判定し、目につきやすい赤ペンなどでレシートに直接、書き込んでいきましょう。
○=必要だったもの
・安く買えて、むだなく使えた商品
・納得できる値段で買った必要品など
△=必要だったけど見直す余地あり
・時期や工夫次第で、もう少し安く買えた商品
・すでに家にストックがあった食品や消耗品など
×=必要なかった、使い切れなかった
・食べ切れずに捨てた食品
・衝動買いしてしまった商品など
③ レシートがない買い物はメモをして残す
自動販売機で買ったものやレシートのない店で買ったものなどは、この欄に「日付」「店名」「内容」「金額」などを記入し、右側に、レシートと同じように○△×をつけていきましょう。
自分の出費のクセを知るのが目的なので、住宅費や保険などの固定費、公共料金、医療費、教育費、冠婚葬祭費などは記入する必要はありません。
④ 1週間ごとに○△×を集計して、振り返る
その週の○△×の合計額をそれぞれ計算して書き込みます。
「感想・反省など」のところには「セールで牛肉が4割引きで買えた」「玉ねぎを大袋で買ったら使い切れずに腐らせた」など、よかったことや反省点をメモしておけば、今後の参考になります。
翌週は×の合計額を除き、○と△の合計額を合わせた額を週予算にしてやりくりして。
見直すことで大きく削れるお金
固定費は金額が大きいだけに、見直し効果も期待できます。
【住居費】
手取りの3割以上なら、固定費の見直しを
住居費が手取り月収の3割を超えてしまうと貯蓄が困難。通信費やほかの固定費を削るなど、家計の見直しを。
【保険料】
家族の増減、住宅購入のタイミングで再検討を
生命保険はライフスタイルの変化に伴って見直すもの。同じ保険に入りっぱなしの人は見直してみましょう。
【通信費】
購入時に設定された、有料サイトをチェック
携帯の料金設定が自分に合ったものかは随時、見直し、購入時の有料サービスも、必要がなければ外しましょう。
【車両費】
使用目的を考えて、いま一度、検討しても
年に数回しか乗らないような人は、レンタカーやカーシェアリングを利用したほうが、大幅な節約になります。
【子ども費】
習い事は、親の意思より子どものやる気を重視
子どもがやりたいものだけに絞らないと大変な負担に。自治体などが格安で行っている教室を調べるのも手です。
〈イラスト/祖父江ヒロコ 取材・文/秋山由紀〉
丸山晴美(まるやま・はるみ)
ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、26歳でマンションを購入。その体験をもとに節約アドバイザーとなり、TV、雑誌などで活躍。著書に『年金生活の不安、解消します』(幻冬舎)など。
※ 記事中の情報は取材時のものです
◇ ◇ ◇
坂井より子さん、早川ユミさん、服部雄一郎さん・麻子さん、青木美詠子さん、本多さおりさんなど、15人の方々に、自然に寄り添う暮らしの様子を見せていただきました。
共通しているのは、楽しみながら工夫していること。それが、結果的にエコな暮らしにつながっていくような気がします。
自分にも地球もやさしく、心地いい暮らしのヒントを、この本の中に見つけてみてください。
【CONTENTS】
第1章 循環する暮らし/第2章 フードロスを減らす/第3章 お金の使い方を見直す/第4章 掃除・洗濯。道具のお手入れ/ごみを、ごみにしない暮らし方/始めよう、コンポスト生活/プラスチックを減らす生活