• 夏の食欲不振にぴったりなのが、料理家の角田真秀さんの“塩だけレシピ”です。最新の著書『塩の料理帖』(誠文堂新光社)から調味料は塩がメインで、調理も簡単でさっぱりいただける「豚肉の塩しょうが焼き」をご紹介します。

    オイルで和えるだけの塩和えはさっと作れる副菜に

    “塩だけレシピ”の中でも一番簡単なのが、塩和え。塩もみして水気を切ったトマトをオリーブオイルと和えて作ります。「豆苗も水気を切ってごま油だけで和えるだけ。ビールのおつまみにもなりますよ」

    そのほか、キャベツや白菜の塩もみは冷蔵庫にいつもストックしているという角田さん。その日の気分によって、味を変えていろんなコールスローに展開しているそう。「『塩しょうが焼き』に添えるキャベツも塩もみしたものです。汁ごとさっと炒めると食べやすく、ごはんが進みます」

    家庭料理の大定番、しょうが焼きも塩だけで

    甘辛味でおなじみのしょうが焼きですが、塩だけで作るとさっぱり美味しく、飽きの来ない味わいが新鮮です。キャベツはお好みで一緒に火を通しても、せん切りを添えても。豚肉の甘みが引き立ちます。

    材料(2人分)

    ● 豚ロース肉(薄切り)250g
    ● キャベツ2枚(50g)
    ● あら塩適量
    ● しょうが(すりおろす)小さじ2
    ● 酒大さじ2
    ● オリーブ油小さじ2

    つくり方

    1 キャベツはせん切りにし、塩1つまみをふって塩もみをする。

    2 フライパンにオリーブ油を中火で熱し、豚肉を入れてこんがりと焼く。上下を返して塩小さじ1/2をふり、しょうがを加え、全体をなじませる。酒をふってキャベツを汁ごと加え、全体に火が通ったら器に盛る。

    知っておきたい塩のこと!

    「精製塩」と「あら塩」は同じ塩でも全く別物です。海の成分に近くにがりを含む「あら塩」には、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどが含まれ、しょっぱすぎず、まろやか。天日、平釜などと記載されたものもあら塩です。海水から塩化ナトリウムだけを捻出した「精製塩」は、雑味のない塩辛さが特徴。このレシピでは「あら塩」をおすすめしています。

    しょうが焼きが塩だけでこんなに美味しいなんて。夏中作りたくなる角田さんの“塩だけレシピ”おすすめです。次回は保存が効く「塩水ゆで&塩水漬け」の夏の冷蔵庫には欠かせないレシピをご紹介。どうぞお楽しみに。

    <料理/角田真秀 撮影/濱田英明 スタイリング/朴玲愛 レシピ原稿整理/松家寛子 構成/鈴木理恵>

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    画像: つくり方

    角田真秀(すみだ・まほ)

    料理研究家。東京・九段下で料理店を営む両親のもとで育つ。夫の角田和彦とともにフードユニット『すみや』として、ケータリングを開始し、料理教室、雑誌や企業のレシピ提案などの活動を行う。著書『塩の料理帖』(誠文堂新光社)が好評発売中。Instagram「@sumimaho」


    本記事は『塩の料理帖』(誠文堂新光社)からの抜粋です。

    『塩の料理帖』(角田真秀・著)

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