「塩むすび」のつくり方
材料(6個分)
ほかほかごはん 2合
塩 適量
道具
茶碗、ボウルに入れた冷水、しゃもじ、平皿、おひつ(あれば)
「おむすびのごはんは冷めてしまうと形がつくりにくくなるので、できれば炊き立てを。おひつに入れて、あつあつの温度を保ちながら握ります。握るときの手が温かいと、手にごはんがくっつく原因に。冷水で手をしっかり冷やしながら握っていきましょう」(本田さん)
つくり方
1 茶碗の内側を水でぬらす。
2 茶碗にごく軽く一杯ごはんを盛る(約110g)。このとき、空気を含ませるようにふわっと入れる。
3 両手を冷水に入れて、手を冷やす。
4 利き手の指3本に塩をつけ、両手に広げる。※手塩の目安量は、塩むすびは指先3本分、具材入りのおむすびは指先2本分。
5 茶碗をひっくり返して、ごはんを利き手の反対側の手にのせる。
6 茶碗の底側にあったごはんが、てのひら側になるよう両手に乗せなおし、ごはんを折りたたむように利き手をかぶせて、やや力を入れてきゅっと1回握り、まとめる。
「ごはんをお茶碗に入れてから握ると、形をそろえやすく、三角形もつくりやすくなります。茶碗の下部にあったごはんは、すでに押されて軽くまとまっています。その部分がおむすびの表面になるように、“おいしくまとまってね”とやさしく整えながら握りましょう。内側のごはんは空気をふくんだまま、外側はくずれないようにかためるイメージで」(本田さん)
7 利き手の指の付け根を頂点にして三角に曲げ、力を入れずに3回ほど転がしながら三角の形をつくる。
8 おむすびの前後を返し、2回ほど転がして形を整える。
9 側面を上にして、平皿におく。再度ひっくり返して側面の形を整える。
「上手にできた塩むすびがあれば、それだけで満足感たっぷりのごちそうになります。お好みでごまなどのトッピングをしてもいいけれど、それはほんの少量に。あくまでも、塩むすびが主役です」(本田さん)
食べる直前までは、横にしておくのがおすすめ。立てるとごはんの重みでおむすびの底面がつぶれ、食感が固くなってしまいます。
外側はしっかりとまとまり、中は空気を含んで口の中でほどける。
お米の味を感じられる、理想の塩むすびのでき上がりです。
〈料理/本田明子 取材・文/河合知子 撮影/山川修一〉
本田明子(ほんだ・あきこ)
家庭料理家。小林カツ代の助手を長年務めたのち、独立。小さなコツで、いつものおかずが劇的においしくなるレシピが評判。9月末に「昔ながらのおかず。」シリーズの新刊『旬の野菜を使い切る、昔ながらのおかず。季節の野菜編』(マガジンハウス)が発売予定。
『天然生活』2022年10月号の「本田明子さん ごはんがすすむ、おかずとおとも」では、「塩むすび」をはじめ、「牛肉と里芋の煮物」や「自家製塩鮭」「卵かけごはん3種」など、炊きたてのごはんが止まらなくなる、魅惑のおかずレシピを多数掲載しています。