• 春には果実シロップづくり、夏は桃の果実酢、秋には煮ものなどの料理にも活用してきた氷砂糖。これからの季節に旬を迎える柑橘類とも、相性は抜群です。時間をかけて少しずつ溶けていく氷砂糖は、じっくりと果実のエキス分を引き出してくれます。料理家のワタナベマキさんに、氷砂糖とみかんを使った果実酢のつくり方を教えてもらいました。

    冬の料理を彩る、さわやかな柑橘のビネガー

    画像: 冬の料理を彩る、さわやかな柑橘のビネガー

    いただきものや取り寄せなどで、一度に多くの数が集まりがちなのが、冬のみかん。そのまま食べるのももちろんおいしいのですが、キッチンの氷砂糖とお酢を使って果実酢づくりに挑戦してみませんか。

    氷砂糖で漬ける果実というと、レモンや梅など酸味が強く甘味が少ないものと考えがち。ですが、甘味のあるみかんも、意外なほど果実酢に向いているのです。

    「みかんの魅力は、フレッシュな香りとマイルドな酸味。そして房ごと食べられる果肉のやわらかさですよね。みかんのビネガーは、氷砂糖の浸透力でみかんのエキスがしっかりと引き出されるんです。みかんのさわやかな風味がよりいっそう感じられるので、ドリンクや料理にも活用できますよ」

    果実酢に使うみかんは、ハリがあって果汁が多いものがおすすめ。できるだけ新鮮なものを使うことで、味と香りをびんの中に閉じ込めることができます。

    ワタナベマキさんの
    みかんビネガーのつくり方

    画像: ワタナベマキさんの みかんビネガーのつくり方

    「基本の分量はシンプルです。氷砂糖とお酢、皮をむいたみかんのすべてを同じグラム数にします。先にみかんを計量して、その分量に合わせていくといいですね」とワタナベさん。

    氷砂糖には消費期限がないので、常に多めに保管しておき、おいしいみかんが手に入ったらすぐに果実酢づくりをしているそうです。

    漬け込んだら1週間程度ででき上がり。みかんと氷砂糖の甘味のおかげで酸が強すぎず、まろやか。酸っぱい味が苦手な方にも喜ばれそうです。

    おすすめの楽しみ方は、お湯割り。みかんビネガーと果肉をグラスに入れてお湯を注ぐだけ。飲むと体がほかほかと温まり、氷砂糖のすっきりした甘味の中に、みかんの香りが広がります。

    材料(約1L分)

    画像: 材料(約1L分)
    みかん7〜8個(約500g)
    氷砂糖約500g
    酢(穀物酢、米酢、りんご酢など)約500g

    基本の分量 1:1:1(みかん:氷砂糖:酢)

    下準備

    保存びんを煮沸消毒またはアルコール消毒する。

    つくり方

     みかんの皮をむく。大きな筋があれば取り除く。

    画像1: つくり方
    画像2: つくり方

    ワタナベさんのひと工夫

    ● みかんの薄皮に付いている筋を取り除くことで、果実を食べたときの食感がよくなる。

     皮を除いた正味を計量する。みかんと同じ重量の氷砂糖と酢を用意する。

    画像3: つくり方

     みかんを3等分の輪切りにする。

    画像4: つくり方

     

     保存びんにみかん、氷砂糖の順に1/4量ずつ交互に詰めていく。全量が入ったら軽く押してなじませる。

    画像5: つくり方

     上から酢を注ぐ。

    画像6: つくり方

     ふたをしめて冷暗な場所におく。1日1回、上下に返すようにふり、エキスを全体に行き渡らせる。7〜10日ほど後に、氷砂糖がすべて溶けたら完成。

    画像7: つくり方

    保存期間
    ・みかんを取り除き、冷暗所で約1カ月保存可能。

    ・冷蔵庫では、みかんが入った状態で約1カ月保存可能。

    みかんのビネガーを使った
    みかんが香るちらし寿司のつくり方

    画像: みかんのビネガーを使った みかんが香るちらし寿司のつくり方

    みかんビネガーは、氷砂糖がすでにお酢に溶け込んでいるので、塩を加えるだけで寿司酢として使えます。

    みかんの風味が漂う、すこし甘めの寿司飯で、いつものちらし寿司が新鮮な表情に。

    具に入れるれんこんもみかんビネガーで漬け込んで、芳醇なみかんを味わう一品の完成です。余裕があれば、みかんの皮を乾燥させた陳皮(ちんぴ)を仕上げに散らすと、さらによい香りに。

    材料(3〜4人分)

    <寿司飯>
    ● ごはん600g
    ● みかんビネガー50mL
    ● 塩小さじ2/3
    <れんこんの酢漬け>
    ● れんこん100g
    ● みかんビネガー大さじ2
    ● 塩小さじ2/3
    <錦糸玉子>
    ● 卵2個
    ● 砂糖小さじ1/3
    ● 塩2つまみ
    ● サラダ油少々
    ● えび5〜6尾
    ● 絹さや5本
    ● いりごま少々
    ● 陳皮(乾燥させたみかんの皮、好みで)適宜

    つくり方

     れんこんの甘酢漬けをつくる。みかんビネガーと塩を混ぜ合わせて甘酢をつくる。れんこんは皮をむき薄切りにして、2分ほどゆでる。水気を切って甘酢に10分ほど漬ける。飾り用に4枚ほど残し、残りは使う前に粗くきざむ。

     寿司飯をつくる。みかんビネガーに塩を加えて混ぜ溶かして寿司酢にする。飯台(またはボウル)に熱々のごはんを入れ、寿司酢をしゃもじを伝わせて回しかける。全体を底から混ぜたあと、しゃもじで横に切るように細かく混ぜる。人肌程度まで冷ます。

     錦糸玉子をつくる。材料を混ぜ合わせ、サラダ油を引いたフライパンで薄焼きにする。数枚焼き、重ねて細切りにする。

     えびは背わたを取り、ゆでて殻をむき、2等分にする。絹さやは筋を取ってゆで、2等分にする。

     酢飯にのきざんだれんこんを加えて混ぜ合わせる。器に盛り、錦糸玉子、えび、絹さや、飾り用の薄切りのれんこんを彩りよく盛る。上に炒りごまと、好みで陳皮を散らす。

    ワタナベさんのひと工夫

    ● みかんの皮は香りがよいので、「陳皮」にして(乾燥させて)、スパイスとしていりごまと一緒に少々ふりかけて使うと、なおおいしい。みかんは国産のものを選び、よく洗って使うとよい。

    陳皮のつくり方:
    みかんビネガーに使ったみかんの皮で陳皮をつくる。みかんの皮を天日に1〜2日干すか、100℃のオーブンに10分ほど入れて乾燥させる。包丁で細かくきざむ(すり鉢ですってもよい)。

    画像8: つくり方

    ワタナベマキ(わたなべ・まき)
    料理家。グラフィックデザイナーを経て、料理の世界へ。シンプルな調味料と調理法で素材の魅力を引き出す料理が人気。四季を大切にしたていねいな暮らしぶりが、幅広い年代から共感を得ている。
    インスタグラム:@maki_watanabe

    もっと氷砂糖のレシピを知りたい人は

    全日本氷糖工業組合 | 旬の果実でおいしく楽しい氷砂糖

    画像: 冬を楽しむ、みかんビネガーのつくり方|氷砂糖で1年を楽しむ季節の仕事/ワタナベマキさん

    氷砂糖でくらしをもっとカラフルに。梅酒づくりでおなじみの氷砂糖は、じつは梅以外の果実とも相性Good。色とりどりのフルーツを使って手づくりを楽しめる氷砂糖の世界、あなたものぞいてみませんか。

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    協力/全日本氷糖工業組合
    http://www.hyoutou-kumiai.jp/tezukurilife/

    〈料理/ワタナベマキ 撮影/林 紘輝 取材・文/河合知子〉



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