(『天然生活』2021年1月号掲載)
ときめく暮らしを呼び込む
こんまり® 流メソッド10
メソッド 01
片づけは、自分自身、人生と向き合う行為です
片づけの第一歩は、自分がときめくモノを残すこと。「自分は何にときめくのか」という視点は、自分自身や自分の理想の暮らしを知る手がかりになります。
片づけは、モノを通して自分と対話する時間なのです。
メソッド 02
まず「ときめくモノを残すこと」、次に「定位置を決めること」
「ときめくモノだけを残す」「定位置を決める」。片づけに必要なこのふたつのうち、定位置について先に考え始めてしまうと、作業の手が止まってしまいます。
「ときめくモノを残す」を先に終わらせるのが鉄則です。
メソッド 03
「何を捨てるか」ではなく「どんなモノに囲まれて生きたいか」
捨てることばかり重視していると、暮らしが味気なくなってしまいます。どんなモノと暮らしたいかを具体的に思い浮かべることで、片づけ自体も楽しくなるはず。
自分が好きなものは堂々と残していいのです。
メソッド 04
「便利」もりっぱなときめきです
「ワクワクする」や「かわいい」だけでなく、「便利」や「安心する」もときめきのひとつと考えましょう。近藤さんの場合は、壁に絵をかける金具。
「見た目は地味ですが、これのおかげで安心して絵を飾れます」
メソッド 05
手放すのか迷うモノは、案外、代替品があるもの
あまりときめかないけれど、手放していいか迷うモノは、思いきってお別れしてみるのも手。代替品は案外あるものです。
「私は水切りかごを処分した代わりに、洗った器はふきんの上に置くようになりました」
メソッド 06
片づけは連鎖します。まずは自分のモノから
家族が片づけてくれないという場合、まずは自分のモノを徹底的に片づけてみては。
「心に余裕ができて、家族に対しても冷静になれます。定位置の見直しにもつながり、家族も片づけやすくなるかもしれません」
メソッド 07
片づけは場所別ではなく、モノ別で
たとえば文房具。居間や玄関など、収納場所が分散していませんか。これだと持っているモノの量を把握できず、結局片づかないことに。
「適量を決めるためにも場所別ではなく、モノ別に片づけることが大事」
メソッド 08
「適正量のカチッとポイント」から、自分基準の心地よさが見えてきます
片づけをしながら残すモノを厳選していくと、あるとき自分にとっての適正量に気づく瞬間=「適正量のカチッとポイント」が訪れます。
その適正量を通じて、自分にとっての心地よさの基準が明確になるのです。
メソッド 09
家を、美術館のような「ときめき空間」にしましょう
自分が心から好きなモノだけを残し、それらに愛情を注ぐことで、モノはさらに輝きを増す。多くの家を見てきた近藤さんの実感です。
それを続けることで、家が美術館のようなときめく空間になるはずです。
メソッド 10
片づけが失敗しても家は爆発しません
うまくいかないからといって、そのことで深刻になったり、自分を責めたりする必要はまったくありません。
「片づけが失敗しても家は爆発しないので安心して。いろいろ試しながら、楽しんでみてください」
〈取材・文/嶌 陽子 イラスト/カトウミナエ〉
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近藤麻理恵(こんどう・まりえ)
片づけコンサルタント。2010年に出版した初の著書『人生がときめく片づけの魔法』が世界40カ国以上で翻訳されベストセラーに。著書に『おしゃべりな部屋』(中央公論新社)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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近藤麻理恵が片づけてきた1000以上の部屋にまつわる実話を基に、川村元気が紡ぐ7つの部屋の物語。気鋭の絵本作家・大桃洋祐のカラーイラストを40点以上収載。読売新聞連載時から話題沸騰の小説がついに単行本化!