のんびりできるお正月に、まだ慣れず
あたらしい年のはじまり。
”はじまり”ってとても清々しくて好きです。
一日のはじまりも、一週間のはじまりも、そして一年のはじまりも。
さて、みなさんはどのように一年のはじまりを過ごされましたか?
わたしは家でゆったり過ごすお正月に未だ慣れないでいます。
20年間、大晦日は家の大掃除やおせち作りは一切せず(雑煮だけはわたしが食べたいから作ったけどね)、正月営業のための買い出しと仕込みに追われ、はじまりの日(元旦)から店を営業をしていたからです。
『みんな今ごろ家族でテレビ観たり昼間からお酒も飲んじゃってゴロゴロ過ごしているんだろうなぁ〜』と憧れていたお正月の過ごし方。
店がなくなり寝正月だってできるのにやっぱり普段通り目が覚めてしまいました。
つぶ(愛犬)を撫でくりまわし世話をして、白湯を飲んで、窓を開けて空気を入れ替えお香を焚いて……。
何ひとつ普段と変わらないけど唯一違っていたのは朝風呂に粗塩を入れたことぐらいかな?
そして湯上りにパソコンを開きこの原稿を書いています。
抱負を聞くのが、お正月の恒例
親になって毎年思い出すことがあります。それは、わたしが子供だった頃の元旦の朝。
家族で「あけましておめでとうございます」と新年の挨拶をするとお年玉袋を手にした父から必ず「かおりの今年の抱負は?」と聞かれるのです。抱負を発表(笑)したらお年玉をもらえる流れ。
それがめんどくさくて嫌でしかたなかったのに気づくとしっかり引き継いでいました。血ですかね。
まずは夫に「のぼちゃんの今年の抱負は?」と聞いて続いて息子にも。
「じゃあ、かおちゃんの抱負は?」と聞かれるのを待っているんだけど、誰もわたしには聞いてくれず。
わたしは、元旦に限らず叶えたいことやこれからやってみたいことはこっそり紙に書き出しています。あと、口に出すようにしています。そうすることで叶っていく気がするから。
その『気』って大事。つまんない、つまんないって言っていたら1日の終わりがつまんなかった1日になっちゃうけど、楽しい、楽しいって口にしていたら1日の終わりは楽しい1日だった気がするもんです。
2023年、わたしの抱負
聞かれてないけど、2023年の抱負。
わたしにできるかなぁ? うまくいくかなぁ? はとにかくやってみる。
考えているだけではなくて、やる!
苦手だからという理由で大勢の人の前で話す仕事をずっとお断りしていました。画面越しなんてもってのほか。でも昨年チャレンジしてみたらとても楽しかったのです。
グッズ作りも今年はやってみたい。
さっ、2杯目のコーヒーでも淹れよっかな。
読んでくださってありがとー!
桜井かおり(さくらい・かおり)
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。いまは、文筆業や、買い付けなどを行う。著書に『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)、『愛してやまないカフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)がある。
インスタグラム:@kaorilotta
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