• アラフォー独身男の孫に、料理をつくり続けた「おばあ」。なつかしくて素朴な「田舎のおばあちゃんの手料理」とはほど遠い、ユニークでどこかずれている奇抜な料理に、孫のつっこみが炸裂。今回は、おばあの真骨頂、顔おにぎりを紹介します。思わず笑みがこぼれるやりとりをお楽しみください。
    (『おばあめし』より)

    おばあの真骨頂! 赤ウインナーと「チーちく」とぼけ顔おにぎり

    画像: “おばあの感性と技術から生まれたとぼけた顔を見たってや!”

    “おばあの感性と技術から生まれたとぼけた顔を見たってや!”

    見た瞬間に、言葉をなくした。はじめはこの顔の何に驚いたのか、自分でも理解できなかった。

    この顔こそ、おばあが長年培ってきた独特な感性と技術の結晶だ!と直感的に思ったけど、この下膨れのとぼけたような表情を見ていると、とても“結晶”だなんて考えられず混乱してしまったのだ。

    三角に整った輪郭やパーツの形、それぞれの食材、色使い。一つひとつは単純だけど、マネできるようでマネできない何かがある。

    眉毛と唇が鮮やかな赤いウインナーなのも、唇はよく見るとちゃんと上下に分かれているのも、目がちくわの中にチーズの入った「チーちく」なのも、ちょこんとのったほうれん草の髪の毛も……見れば見るほど愛着が湧いて、こんなの、どうやって食べればいいかわからへんで、おばあ!

    具材

    ・赤ウインナー
    ・紀文「チーちく」
    ・ほうれん草のおひたし
    ・おかかふりかけ

    “あるもん”を活用!? 炊いたちくわの顔おにぎり

    画像: “どうしてこうなった?って、聞いた僕が悪かったわ!”

    “どうしてこうなった?って、聞いた僕が悪かったわ!”

    おばあ:この顔、ちくわの顔がええとお前が言うたから、またつくったったんやで。炊いたちくわ使ったんは……そら、炊いたんがあったからや!

    ごはんに混ぜたんも、なんやわからん残ってたふりかけや。難しいこと考えんと、思うたようにしてるだけや。お前こそ、そんなにあれこれ考えてどうすんねん。せやから、いつまで経っても、なんの仕事してるかようわからんし、嫁さんも―。

    孫:いや、もういい! もういいから。“難しいこと”あれこれ聞いた僕が間違ってた。おばあのその“思うたようにしてる”感じ、じゅうぶんこの顔から伝わってくるで。

    僕もたまにはこの顔みたいに、ぼーっと考えすぎずに過ごしてみるわ!(だけどやっぱり……顔のモデルは誰とか、おかずのゆでたまごの理由とか、ほかにもいろいろ聞いてみたい!)

    具材

    ・ちくわの炊いたん
    ・刻みのり
    ・田中食品「ごはんにまぜて 6色の野菜」

    本記事は『おばあめし』(清流出版)からの抜粋です


    大迫知信(おおさこ・とものぶ)
    1984年、大阪府生まれ。フリーライター、京都芸術大学非常勤講師。大阪工業大学大学院修了、技術職として沖縄電力勤務。3年で退職し、京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)に入学。生活費を浮かすために、実の祖母の手料理を食べ始める。大学卒業後はフリーライターとして、体当たり取材もいとわず、書籍のブックライターから紙媒体、Webまで幅広く活躍中。
    インスタグラム:@obaameshi
    ツイッター:@5643Tom
    webサイト:https://obaameshi.com

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    『おばあめし』(清流出版)

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    アラフォー独身男の孫に、料理をつくり続ける「おばあ」。「おばあちゃんの手料理」とは程遠い、奇抜でぶっ飛んだ料理に、孫のつっこみが炸裂! おばあと孫のオモロイ関係に、笑って、笑って、ちょっと泣ける、グルメ写真エッセイです。



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