純度の高い氷砂糖が、レモンの味と香りをぐんぐん引き出す
![画像: 純度の高い氷砂糖が、レモンの味と香りをぐんぐん引き出す](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/a5ccd81f4f232d3b8149a18e9694573a80fd0849.jpg)
保存食づくりや煮ものなどに氷砂糖を愛用しているというワタナベマキさん。
「氷砂糖は、フルーツを漬けるのに最適です。雑味がないクリアな味だから、果実本来の香りと味を感じられるし、大きな結晶が時間をかけて少しずつ溶けて、エキスたっぷりの仕上がりになるんですよ」
「毎年梅仕事を行うので、その時期に多めに氷砂糖を用意するようにしています。その後は、季節ごとのフルーツでシロップや果実酢を仕込んだり、料理に使ったり。氷砂糖は、日々の台所仕事を支えてくれる存在ですね」
今回は、氷砂糖のピュアな甘みをいかして、レモンを漬け込んだレモンシロップを教わります。
仕込みから1週間ほど経過し、氷砂糖がすべて溶けたらできあがりです。
ワタナベマキさんの
レモンシロップ シナモン入りのつくり方
![画像: ワタナベマキさんの レモンシロップ シナモン入りのつくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/3d1b9220369fcff43f3b56ce5aadf5d916bbad74.jpg)
ぱっと目を引く鮮やかなレモンイエローがまぶしいシロップ。氷砂糖が果実のエキスをたっぷり引き出してくれるので、酸味はまろやか。今回はレモンと一緒にシナモンスティックを入れて、甘くスパイシーな香りをプラスしています。
紅茶に加えれば、甘酸っぱいレモンティーに。目安は紅茶200mLにレモンシロップ大さじ1と1/2、レモンのスライスが3枚。
炭酸水やお湯で割ったり、暑い日にはかき氷のシロップにしたりと、アイデア次第で使い方が広がります。
材料(約700mL分)
![画像: 材料(約700mL分)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/ecfe6f74313d683cb60abe9171446ba94dd24f68.jpg)
● レモン | 4個(約350g) |
● 氷砂糖 | 約350g |
● シナモンスティック | 1〜2本 |
基本の分量 1:1(レモン:氷砂糖)
下準備
保存びんを煮沸消毒またはアルコール消毒する。
つくり方
1 レモンをよく洗う。ワックスが気になる場合は粗塩でこすり洗いし、流水ですすぐ。ペーパータオルでよく水けをふく。
2 レモンを計量し、同じ重量の氷砂糖を用意する。
3 レモンのへたを切り落とし、5mm厚さの輪切りにする。※種は取り除かなくてよい。
![画像1: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/8f6a0d65c7c86fec2cfbd32224e680a937603149.jpg)
4 消毒した保存びんに、レモン、氷砂糖の順に交互に入れ、シナモンスティックを入れる。一番上に氷砂糖がのるように詰める。
![画像2: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/03b66828f33f34dcb5c4f23ac741f1cbdaca4882.jpg)
5 ふたをしめて冷暗な場所におく。1日1回、びんをゆすってエキスを全体に行き渡らせる。6〜7日後に、氷砂糖がすべて溶けたらシナモンスティックを取り出す。
![画像3: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/38f23d6b44f7289d4e52e87538433da40ef9be5e.jpg)
保存期間
冷蔵庫で約1カ月保存可能。長くおくとレモンの皮の苦味が出る場合があるので、味見をして好みのタイミングでレモンを取り出すとよい。
レモンシロップを使ったアレンジレシピ①
レモン風味のフレンチトーストのつくり方
![画像: レモンシロップを使ったアレンジレシピ① レモン風味のフレンチトーストのつくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/271856c616e2d924f55b6b73746c49aa901975c7.jpg)
バターの香りとふんわり食感が魅力のフレンチトーストに、レモンシロップをたっぷりとかけて、いただきます。
アパレイユ(漬け汁)にもレモンシロップが入り、ひと口食べれば、レモンとシナモンの鮮烈な香りがふわーっ。軽やかなのにあとを引く、香りが主役の一品です。
材料(2〜3人分)
● バゲット(4cm厚さ) | 5切れ |
● レモンシロップ、レモンシロップの果肉 | 各適量 |
● バター | 20g |
● シナモンパウダー | 少々 |
● A | |
・卵 | 2個 |
・牛乳 | 80mL |
・レモンシロップ | 大さじ2 |
つくり方
1 バゲットの片面に十字に切れ目を入れる。Aを混ぜ合わせ、バゲットを30分ほど浸す。
![画像4: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/dd603c1377bdbd358f5170c2163f74e5faefdff1.jpg)
2 フライパンにバターを入れて中火で溶かし、1を並べる。途中で返しながら焼き目がつくまで焼く。
3 器に盛り、レモンシロップをかけ、果肉を添える。シナモンパウダーをふる。
レモンシロップを使ったアレンジレシピ②
レモンクリームチーズとクラッカーのつくり方
![画像: レモンシロップを使ったアレンジレシピ② レモンクリームチーズとクラッカーのつくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/0c5ed5917c20298c416998c415cb58ff3cdf58d3.jpg)
甘酸っぱいレモンシロップは、チーズやナッツとも好相性。混ぜるだけの簡単ディップをクラッカーにのせれば、食感豊かなおつまみができあがります。
濃厚なチーズの塩けにレモンシロップの甘みとナッツの香ばしさがからみ、フレッシュな香りが鼻に抜ける……。よく冷やした白ワインにも合います。
材料(つくりやすい分量)
● クリームチーズ | 80g |
● レモンシロップ | 大さじ2 |
● レモンシロップの果肉 | 適量 |
● アーモンド | 5〜6粒 |
● クラッカー、オリーブオイル | 各適量 |
つくり方
1 クリームチーズを常温においてやわらかくする。レモンシロップ、粗みじん切りにしたレモンシロップの果肉、粗くくだいたアーモンドを加えて混ぜる。
![画像5: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/15aa19b54461fc12d6063a0103fe6bf62f484adf.jpg)
2 クラッカーに1をたっぷりのせ、オリーブオイルをまわしかける。
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![画像6: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/05/10/9bd28376d87a459fb9626adda751a0e5a7c3c7b6.jpg)
ワタナベマキ(わたなべ・まき)
グラフィックデザイナーを経て、料理家として独立。シンプルだけど滋味深く、素材の味を引き出した料理が人気。インテリア、器、ファッションなど、センスあふれるライフスタイルが年代を超えて支持されている。『時間をかけて作りたい料理』(Gakken)ほか著書多数。
インスタグラム:@maki_watanabe
もっと氷砂糖のレシピを知りたい人は
全日本氷糖工業組合 | 旬の果実でおいしく楽しい氷砂糖
氷砂糖でくらしをもっとカラフルに。梅酒づくりでおなじみの氷砂糖は、じつは梅以外の果実とも相性Good。色とりどりのフルーツを使って手づくりを楽しめる氷砂糖の世界、あなたものぞいてみませんか。
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協力/全日本氷糖工業組合
http://www.hyoutou-kumiai.jp/tezukurilife/
〈料理/ワタナベマキ 撮影/林 紘輝 取材・文/河合知子〉