• 薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、7月におすすめの発酵料理と保存食のレシピを教えていただきました。発酵料理は腸内環境を改善し、免疫力向上の効果が期待できる食べ物として注目されています。物価の上昇が続くいま、お手ごろ価格の「旬」の食材をつかった保存食づくりを始める人も。栄養価が高いだけでなく、たくさん買ってもむだなく使いきれ、節約につながるのも魅力です。今回紹介するのは、「きゅうりのパリパリ漬け」です。

    きゅうりの薬膳的効能ついて

    水分たっぷりでみずみずしいきゅうりは、体内の過剰な熱と余分な水分を排出し、のどの渇きを止める働きがあり、まさに蒸し暑い夏に食べるのに最適な野菜です。

    熱中症対策にも、冷たい水分を取る代わりに、きゅうりをかじるのがおすすめ。暑さによるほてりや乾き、夏バテやむくみ、湿疹などにおすすめです。

    【保存食】きゅうりのパリパリ漬けのつくり方

    画像: 【保存食】きゅうりのパリパリ漬けのつくり方

    きゅうりを夏の強い日差しに干すことで、調味液に漬けてもパリパリコリコリの食感が保てるのがこの漬け物の特徴です。

    水分たっぷりのきゅうりを干すことで水分が抜けて、きゅうりの味が濃くなるうえ、漬け床の味が短時間でしっかりしみ込みます。

    干す時間がないときは、調味液に加えてひと煮立ちしたら冷まし、再び火にかけてひと煮立ちしたら冷ますを、2〜3回繰り返しても同じようなパリパリの食感に。

    コツは、短時間で加熱しながら、水気の多いきゅうりにしっかり味を含ませることです。

    材料(つくりやすい分量)

    ● きゅうり2本(約200g)
    ● しょうが10g
    ● A
    ・しょうゆ大さじ4
    ・みりん大さじ3と1/2
    ・酢大さじ1

    つくり方

     きゅうりは1cm厚さの輪切りにする。しょうがはせん切りにする。

     きゅうりをざるに並べ、半日天日で干す。

    画像: 干すとぎゅっと縮む

    干すとぎゅっと縮む

     鍋にAを入れて強火にかけ、沸騰したらを加え、ひと煮立ちしたら火を止めて冷ます。

    画像: 天日に干せないときは、ひと煮立ちしたら火を止めて冷ますを、2〜3回繰り返す。

    天日に干せないときは、ひと煮立ちしたら火を止めて冷ますを、2〜3回繰り返す。

     熱湯消毒した瓶に入れ、冷暗所で2時間以上おく。

    ※冷蔵庫で2週間保存可能。



    〈料理/山田奈美 イラスト/しらいしののこ〉

    山田奈美(やまだ・なみ)

    「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて薬膳の料理教室や発酵食品の教室を開催。季節の食養生を伝える活動を行う。著書に『いつもの食材と調味料で 体が整うごはん』(ナツメ社)、『菌とともに生きる 発酵暮らし』(ともに家の光協会)、『二十四節気のお味噌汁』(WAVE出版)などがある。



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