(『天然生活』2021年1月号掲載)
[朝、出かける前に]
床にあるものを上げる → 掃除ロボットが自動で掃除
掃除ロボットを愛用している中山さん。効率よく働いてもらうため、ダイニングチェアをテーブルに上げ、床にスペースをつくります。
「やり残しがないかアプリでチェックでき、助かっています。子どもたちも、掃除ロボット使うよ、と声をかけると、吸い込まれないよう大切なものを片づけます」
[帰宅したら]
持ち物をフックにかける → 部屋が散らからない
保育園から帰ってきたら、娘さんが自分で上着やリュックをフックにかけます。おかげで床に荷物が散乱しなくなりました。
「リュックから汚れた服を出し洗面所の洗濯かごに入れて、手洗い・うがいという動線を考え、洗面所に近い壁に付けました。成長に合わせ高さを変えられるのも便利です」
[食後は]
食卓を片づけてふく → シンクに運んで食洗機へ
自分のことは自分でできるように子育てしている中山さん。ふたりのお子さんは小さいときから、食事が終わったら自分の食器は自分でシンクに下げています。
「存在感のあるダイニングテーブルの上に何も置かれていない状態がつくれると、部屋が片づいた印象になります」
道具の力も借りながら家族みんなが心地よく
「家電に助けてもらい、子どもと協力し合いながらのきれいを保っています」と語るのはライフオーガナイザーの中山あいこさんです。シングルマザーで5歳の娘さん、15歳の息子さんとの3人暮らし。忙しい毎日の日課は、床やテーブルにものを置かない片づけと、便利な道具を使った掃除です。
「掃除機がけは掃除ロボットに。くまなく掃除できるように、ものは床から上げます」
食器洗いは食洗機におまかせ。食器類はすべて食洗機対応のイッタラを使い、形もそろえています。
「割れにくく、毎日楽に使える食器が、自分のズボラな性格には合っているんです」
掃除は家電がしてくれるものの、人の手が必要な片づけは、家族みんなが各自で使ったものを戻します。戻す場所は動線を意識して決め、フックにかけるだけ、箱に入れるだけのワンアクション収納。
「壁にかけるよりも見えない場所にしまうほうが見た目はすっきりするけれど、わが家は楽さ重視。子どもでも簡単に片づけられる仕組みをつくりました」
中山さんにとっての片づけの目標は、見た目をきれいにすることではなく、時間と気持ちに余裕をつくることだと言います。
「効率よく快適な状態を保てると、好きなことをする余裕が生まれます。毎日にそういうゆとりをもてるよう、工夫していきたいですね」
片付く工夫
収納ボックスは浅いものを選ぶ
娘さん用のおもちゃ入れ。
「片づけのハードルが下がる、ふたなしで。浅いほうが中が見やすいです」
〈撮影/林紘輝 取材・文/長谷川未緒〉
中山あいこ(なかやま・あいこ)
シンプルで心地よい暮らしをテーマにしたコンサルティング、片づけ支援を行っている。著書に『ためこまない暮らし』(MdN)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです