天然生活 最新号

新しい年に迎え入れたいのは、使い勝手と様子のいい、ずっと愛せる道具です。気持ちを切り替えることが難しい、日々続いていくごはんづくり。だからこそ、1年に1度のこのタイミングで、お気に入りに出合いたいのです。「つきじ常陸屋」の広報・広田有希さんに、新年に新調したい台所道具を伺いました。
(天然生活2022年2月号掲載)

「つきじ常陸屋」広報・廣田有希さん
ねぎらう気持ちで、食材に向き合えるように

日々心がけていることは、食材へのねぎらい。「よくここまで育ってきたね」という気持ちで料理しているという廣田さん。そんな思いを、とくに“切る”動作に託したのが今回のラインナップです。

「切れ味のいい刃物で、ひと息に切る。それが何より、素材への思いやりある姿勢だと思っています。おろし金も同様に、押しつぶすのではなく、美しく“切りおろせる”ものを。切る動作が気持ちよいと、料理が楽しくなりますし、仕上がりも断然、きれいです」

まな板は、清潔感があり、木目が美しいヒノキを。自立する仕掛けが施された、自慢の品です。

「料理は毎日のことですから、手入れのしやすさや扱いやすさも重要です。少しの手間をかければ、いつまでも気持ちよく使える道具類。それらを新年にそろえることで、これから迎える1年の料理への心持ちが、ずいぶん変わってくるのではないかと思います」

大矢製作所のおろし金と便利はけ

画像: おろし金(両面) 5号 幅12×長さ21cm 、便利はけ 約幅5×長さ12cm

おろし金(両面) 5号 幅12×長さ21cm 、便利はけ 約幅5×長さ12cm

職人が手作業で目立て。目に入りこんだ食材を、余さず取れる掃除にも便利なはけもセットで。

「うま味と水分を含んだ大根おろしを、ぜひ味わって」

松徳硝子のうすはり

画像: タンブラーSS 口径4.6×高さ8cm 容量:約85mL

タンブラーSS 口径4.6×高さ8cm 容量:約85mL

職人がひとつずつ、吹いてつくる薄いガラスは、口当たりのよさにうっとり。

「お酒もいいですが、ちょっといいジュースを少しずつ飲むのが好きです」

伊賀焼の行平鍋

画像: 行平鍋 小 直径14×幅19(注ぎ口と持ち手含む)×高さ12.5cm 容量:約350mL

行平鍋 小 直径14×幅19(注ぎ口と持ち手含む)×高さ12.5cm 容量:約350mL

保温性が高い土鍋でつくる料理は絶品。

「これで味噌汁をつくると驚くほどおいしいんです。とくに根菜を具にすると、ほっくりとやわらかに仕上がります」

棒付きたわしと、ねこの手たわし

画像: 左)棒付きたわし 小 幅6×長さ18.5cm(ブラシ部分6.5cm)、右)ねこの手たわし 長 幅6×長さ33.5cm(ブラシ部分13.5cm)

左)棒付きたわし 小 幅6×長さ18.5cm(ブラシ部分6.5cm)、右)ねこの手たわし 長 幅6×長さ33.5cm(ブラシ部分13.5cm)

少々珍しい、柄付きたわし。

「鉄フライパンが熱いうちに、さっと汚れを落とせるのが便利。猫の手形は、ほどよいカーブで水筒などのボトル洗いにぴったり」

佐渡産 角盆ざる

画像: 右)約幅21×縦27cm、左)約幅24×縦33cm

右)約幅21×縦27cm、左)約幅24×縦33cm

目が立体的に編まれているため、余分な水分が自然に落ちる。

「竹の質がよく、編み目も締まっていて、実際に使ってみるとその丈夫さに驚くと思います」

干しかご

画像: 小 幅25.5×奥行き28.5×高さ45cm

小 幅25.5×奥行き28.5×高さ45cm

野菜を干すのに欠かせない干しかご。素材は日本製の丈夫な漁網。

「ひとつずつ手づくりで、丈夫な国産ファスナー使用。太陽を感じる生活になりますよ」

高安桐工芸の桐のランチョンマット

画像: S 幅29×奥行き20×高さ1.5cm

S 幅29×奥行き20×高さ1.5cm

無垢のとても軽い秋田桐のトレー。食品衛生法をクリアした塗料使用のため、食品を直接載せてもOK。

「お茶とおやつを載せるのにちょうどいいサイズ」

板前さん御用達 盛付け箸

画像: 約長さ28cm

約長さ28cm

天然竹でつくった、使い込むほどに手になじむ箸。

「先が細く繊細な盛り付けに向いています。先が汚れたらやすりで削って落とし、長く使ってください」

鉄瓶 水守(みくまり)

画像: 直径14.5×幅18.5(注ぎ口と持ち手含む)×高さ20.5(持ち手含む)cm 容量:1.2L

直径14.5×幅18.5(注ぎ口と持ち手含む)×高さ20.5(持ち手含む)cm 容量:1.2L

日本民藝館展にて2回の奨励賞受賞歴のある盛岡の若手作家・葛巻元さんの作。

「毎日飲む水への感謝を込め、水を司る神様にちなんで名付けたオリジナル」

五箇伝 33層ダマスカス三徳包丁

画像: 全長30.5cm 刃長17.5cm

全長30.5cm 刃長17.5cm

最高級の鋼をステンレスで挟むことで、切れ味のよさと手入れのしやすさを両立した三徳包丁。

「毎日使う道具は、気軽に扱えることも大切な条件です」

四万十ひのきスタンドまな板

画像: 右)S 幅22×縦22.5×厚さ1.5cm、左)L 幅20×縦36.5×厚さ1.5cm

右)S 幅22×縦22.5×厚さ1.5cm、左)L 幅20×縦36.5×厚さ1.5cm

高知産のヒノキを使用。

「厚さを約半分にすることで、軽く、扱いやすい。下部のスタンドを回すと自立し、乾きもいいです。自然の抗菌作用も期待できます」

抜き型

画像: 右から)亀甲(4号)、曲がりひょうたん(1号)、曲がりひょうたん(4号)、梅(5号)、うさぎ(小)、上)雪輪(中)

右から)亀甲(4号)、曲がりひょうたん(1号)、曲がりひょうたん(4号)、梅(5号)、うさぎ(小)、上)雪輪(中)

新年の料理に活躍する抜き型。いくつか持っておくと寿ぐ気分を手軽に表せる。

「切れ味のよさは手仕事ならでは。細かな部分まで、キリっと切り抜けます」

* * *


<撮影/山川修一 スタイリング/竹内万貴 取材・文/福山雅美 撮影協力/UTUWA>

画像: 雑貨店が教える、新年に新調したい台所道具「つきじ常陸屋」広田有希さんの12品
つきじ常陸屋

東京都中央区築地4-12-5シグネット・ドゥ1F 
電話:03-3541-1296
営業:8:00~13:00 
定休日:日・水曜、祝日
https://www.hitachiya.com/

※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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