身も心も温まる、薪ストーブのある豊かな暮らし
そんな洋子さんが新居建築にあたってリクエストしたのは、「家族の気配を感じる家」であること。
その結果、壁は少なく屋根まで高い吹き抜けが設けられ、了一さんや5歳になる長男が2階や屋根裏にいても気配が伝わります。
そして「キッチンは川を眺められること」。こちらも、リクエスト通り。さらに、カップボードなどキッチン収納もすべて工務店にオーダーメードしたことで、使いやすく、居心地のよい空間に仕上がりました。
リビングには、了一さん念願の薪ストーブが備えられています。炉壁は、自らレンガでつくりました。
「火のある暮らしは想像以上にいいものでした」と了一さん。「温かみがあるし、家をくまなく暖めてくれる恩恵もあります。朝起きて火をつけて、炎を見ながらコーヒーを飲んでいる時間が楽しいですね」。洋子さんも「ホッとさせてくれる存在です」とうなずきます。
長男は「薪ストーブでつくった焼きイモは、超おいしい!」。「夏でも思わずつくってしまって。暑くて倒れそうでした(笑)」とのことですが、薪ストーブは家族にあたたかな気持ちをともす、やさしい存在のようです。
青梅の自然の恵みをいただき、環境を満喫する
井上家にとって大切な空間は屋内だけではありません。ウッドデッキ下にある庭、そこはまさに、井上家のテーマパーク。
了一さん自作のボルタリング壁の下には、「せっかく川が下にあるので」と始めたカヌーが置かれ、ニンジン、タマネギ、スナップエンドウ、大根、ジャガイモが育つ家庭菜園が。そしてなんとミツバチの巣箱まで。
「昨年、ミツバチが入っておいしいハチミツを採取できました」と了一さん。「青梅というすばらしい自然環境にいるのだから、なんでもトライしてみたい、と思うんです」
結婚するまで都心で暮らしていた洋子さんは青梅で暮らし始めてから「180度人生が変わった」そう。
「これまで自然とは無縁。それがいまは、家庭菜園で野菜をつくって、苦手な虫も平気になりました。取れたての野菜を使えるのだからと、これまであまりしなかった料理もするように。『私ってこんなことができたんだ』と驚いています」
了一さんは青梅に来たことで、新たな人とのつながりができたことがよかった、と語ります。
「青梅を盛り上げようとしている人々と一緒に、古い店舗のリノベーションをしたり、ツリーハウスをつくったり。新たな出合いが仕事以外の時間を充実させてくれました」
そんな活動から、もともと好きだったDIYにもさらに力が入り、設えたガレージには工具がズラリ。
「今後は庭にツリーハウスをつくろうと思っています」と意気込む了一さん。子どもにとっても「青梅を満喫するパパの影響は大きい」と洋子さんは語ります。
「私とオモチャで遊んでいた息子も成長して、『パパのようにいろいろやってみたい』と言うようになりました」と洋子さん。
「ふたりで、こんなことしたい、と設計図をつくるのを見ると、このおうちがもっともっと満たされた空間になっていくのかな、と楽しみです」
青梅という場所は井上家にとって、「家族全員でワクワクする」毎日のすてきなステージになっているようでした。
青梅市で自由な発想のリノベーションコンテストを開催
そんな青梅市では、「青梅市わがままライフコンテスト」を開催しています。
このコンテストは、青梅市で増えている空き家や遊休地を活用して自分らしい生き方を提案するもの。
今回は「わがまま」をテーマに自由な発想を求めています。
具体的な物件を想定するのではなく、「空き家をこんなふうにリノベーションしたら楽しそう」「休眠地を生かしてこんなことをやりたい」といった自由なアイデアを送れば OKという自由なコンテスト。
子どもから大人まで、さまざまな層の人からユニークなアイデアを募集しています。
このコンテストには以下の5つの賞が用意されています。
●最優秀賞
すべての審査基準を満たす提案
●コミュニティ賞
空間と人の集い方がもっともおもしろいアイデア
●空き家活用賞
空き家の使い方がもっともユニークで実現性の高いアイデア
●SDGs賞
SDGsのテーマへ貢献度がもっとも高いアイデア
●ユニーク賞
実現性よりもアイデアがもっともユニークだったもの
最優秀賞受賞者には20万円分、各章受賞者にはそれぞれ 5万円分の青梅市特産品が贈られます。さらに最優秀賞はイラスト化して公表予定。
審査委員にはモデルやラジオナビゲーターとして活躍中の長谷川ミラさんや建築家、まちづくりの専門家など多彩なメンバーが参加します。
作品の提出期限は2024年3月8日まで。だれでも気軽に参加できるコンテストなので、ぜひ、応募してみてください!
【問い合わせ先】
青梅市わがままライフコンテスト事務局
メール:ome.wagamamalifecontest2023@gmail.com