• 次世代に残していきたい、材料や伝統製法を大切につくられた調味料。素材本来の味を引き立て、ときには主役にもなる愛用品を、料理家の枝元なほみさんに伺いました。
    (『天然生活』2022年8月号掲載)

    枝元なほみさんの“さしすせそ”

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    画像: 枝元なほみさん愛用の「定番調味料」を拝見。料理家の“さしすせそ”

    好きになったら使いつづける“出合いもの”

    しょうゆ
    井上醤油店の「古式じょうゆ」

    画像: 古式じょうゆ 360mL/井上醤油店

    古式じょうゆ 360mL/井上醤油店

    自然に委ねるところは徹底的に委ねる「天然醸造しょうゆ」で、一般の仕込みに比べて大豆を2割多く使用。

    「20年ほどずっと使っている、うちの味の基本。塩けがとがってなくてバランスがいいので、つけじょうゆや煮ものなどにも、万能選手です」

    砂糖
    風と光の「喜界島粗糖」

    画像: 喜界島粗糖 500g/風と光

    喜界島粗糖 500g/風と光

    奄美大島の東に浮かぶ隆起珊瑚礁の島「喜界島」。弱アルカリ性の土壌で栽培されたさとうきびの砂糖はミネラルたっぷり。

    「上品な甘さで世界に誇れるお砂糖だと思います。半量の水で煮溶かしてシロップにし、寒天と合わせたりします」


    嘉六屋 鹽(かろくや えん)の「天草通詞島(つうしじま)の塩」

    画像: 天草通詞島の塩 370g/嘉六屋 鹽

    天草通詞島の塩 370g/嘉六屋 鹽

    満潮時にだけ海水を汲み上げ、1週間ほど釜炊きをしてつくられる塩。

    「熊本の海沿いにある道の駅で出合ったお塩。その海の様子を思い出すせいなのか、味の深みを感じます。いろいろな素材を引き立ててくれる、素直な大物という印象」

    つゆ
    佐々長醸造の「つゆ」

    画像: 老舗の味 つゆ 500mL/佐々長醸造

    老舗の味 つゆ 500mL/佐々長醸造

    国産のかつお節を使用。時間をかけて「だし」をとり、しょうゆとブレンドした4倍濃縮つゆ。

    「麺つゆとしてはもちろん、みりんを足して煮もののつゆにしたり、お酢やとうがらしを足して南蛮酢にしたり。これなくしては、の大事な調味料です」


    山田了作さんの「伊達の旨塩」

    画像: 伊達の旨塩 150g/山田油業

    伊達の旨塩 150g/山田油業

    江戸時代から塩の名産地として知られる、宮城県石巻市。海水を平釜で2日間煮詰めて結晶化させる塩は、まろやかな味わいが特徴。

    「塩みのなかにやわらかな甘味を感じます。買いやすい価格で、いつもの料理を支えてくれるお塩です」


    米澤製油の「なたねサラダ油」

    画像: 圧搾一番しぼりなたねサラダ油 600g/米澤製油

    圧搾一番しぼりなたねサラダ油 600g/米澤製油

    遺伝子組み換えでない菜種だけを使用した菜種油。創業から130年、化学合成薬品を一切使用せず、圧搾法だけで搾油。

    「揚げものからサラダまで、普段使いの油はこちらを。主宰する『チームむかご』のドレッシングも、この菜種油を使っています」


    中橋造酢の「仁尾酢(におす)」

    画像: 特吟 仁尾酢 900mL/中橋造酢

    特吟 仁尾酢 900mL/中橋造酢

    1741年創業の老舗がつくり出す、わき水と白米が原料の酢。

    「米は薪で炊き、大きな杉樽で約2年発酵・熟成させる、とてもていねいな仕事。酸味がやわらかく、どんな料理にもやさしくなじみます。ケースで取り寄せるほど思い入れの強いお酢です」

    手づくり調味料
    エダモトの酢の素

    画像: 手づくり調味料 エダモトの酢の素

    さまざまな料理に使える万能の便利酢。仁尾酢1カップ、きび砂糖大さじ5、塩小さじ2を混ぜるだけ。

    半量を米3合分の寿司酢にしたり、同量の水で割ってピクルス液にも。

    いりこを入れた「いりこ酢」は、いりこごとごはんにかけ、塩もみきゅうりやごまなどを足して即席混ぜ寿司にするのが定番。



    <撮影/林 紘輝 取材・文/山下あい>

    枝元なほみ(えだもと・なほみ)
    料理研究家。社団法人「チームむかご」を設立し農業を応援する活動を行うほか、「夜のパン屋さん」を開き、フードロスや失業者支援に取り組む。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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