(『天然生活』2023年4月号掲載)
“冷えとり”でデトックス。続けることで体質改善へ
「あらためて考えてみると、私が続けている冷えとりってデトックスそのものなんですね」
取材中、青木美詠子さんがふと口にした言葉です。冷えとりを続けて30年近く。いまではすっかり生活の一部となっています。
冷えをとると、汗や排泄などを通じて老廃物や疲労物質を体の外に出す「毒出し」の力が高まり、体に備わっている自然治癒力が高まる、というのが冷えとりの軸となる考え方。青木さんは冷えとりをするようになってから、年々汗をかきやすい体質に変わっていったといいます。
「少し動くとすぐ汗が出てきます。とくに夏はすごく汗が出るので、1日に何度も着替えるくらい」
夫とともに冷えとりを始めたのは30歳ごろ。当時は風邪を引きやすく、めまいやぎっくり腰、膀胱炎など、あらゆる不調に悩まされていました。
さまざまな健康法を試したなかで、自分に合うと感じて続けられたのが冷えとり健康法。靴下の重ね履きや半身浴を続けているうち、体調はゆっくりと、でも確実に改善していきました。
「もう長い間風邪を引いていませんし、更年期の症状もときどき汗が突然出るくらいの軽症ですみました。体が重いと感じたら1〜2時間半身浴をして汗をたくさんかく。そうすると、すぐに回復します。半身浴がちょっとした病院代わりになっていますね」
私の春のデトックス法
春のデトックス
冷えとりを続ける
冷えとりを始めてから30年近く。
「気軽にできて、体が心地いいと感じることばかりだし、ゆっくりとですが、確実に前より体調がよくなっていると実感できる。だから続けられているのだと思います」
1年中、毎日続けていることのひとつが、靴下4枚を重ね履きすること。
「いまではすっかり習慣になっています。足元を温かくするとすごく気持ちいいし、なんともいえない安心感があるんです」
春のデトックス
半日断食をして、胃を休ませる
「体のめぐりをよくするためには内臓を休める時間が必要。我が家は長年、1日2食です」。また、小腸で吸収されにくく大腸で発酵しやすい糖質の総称「FODMAP(フォドマップ)」のことを知り、低FODMAPの食材を中心にとるように。
「数年前から悩まされていた逆流性食道炎がすっかりよくなりました」
小麦粉や牛乳も控えめにしたところ、首や肩のこりが和らいできたので驚いているそう。
春のデトックス
薬やサプリには頼らない
冷えとりの考えでは、薬を飲むことは体の中の毒を体内に押し戻すということ。
「さらに、薬やサプリは肝臓に負担をかけるとも聞きます。冷えとりをする前はよく風邪薬を飲んでいましたが、いまは薬を飲むことはほとんどありません」
風邪を引きそう、体の調子が悪いなと感じたときは、長めに半身浴をして汗をたくさんかき、食事の量を少なくしてたっぷり寝る。この方法で、大抵の場合はすぐに回復するといいます。
「体調が悪くなること自体も減りました」
<撮影/濱津和貴 取材・文/嶌 陽子>
青木美詠子(あおき・みえこ)
文筆家、コピーライター。整理収納アドバイザー1級の資格をもち、オンラインを中心にセミナーや個人へのお片づけサービスも行う。著書に『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』(KADOKAWA)、『あおきみさんち、家を買う。』(マイナビ出版)など。https://www.aokimi.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです