(『天然生活』2023年5月号掲載)
布団の上で体を起こし、全身を目覚めさせる
子どもから子犬のポーズ
1は子どものポーズ。背中、腰、お尻、わきの下の筋肉を伸ばします。2は子犬が伸びをするようなポーズです。背中や肩周りの筋肉がほぐれ、胸が開いて心身がリラックスし、呼吸しやすくなります。
気持ちが落ち着く効果も期待できるので、朝、せわしなくて落ち着かない人は、布団の中でぜひ行ってみてください。
1 前屈して額を床につける
正座をし、両手を伸ばしながら上半身を前に倒していく。額を床につけ、肩の力を抜いて、呼吸しながら好きなだけキープする。
2 腕を前に出し、背中を伸ばす
四つんばいの姿勢になり、お尻を持ち上げながら両腕を伸ばし体の前方に移動させる。額を床につけ、数呼吸ながら背中と胸を気持ちよく伸ばして。
猫のポーズ
猫が伸びをするようなポーズです。寝ている間にこわばった体をやさしく目覚めさせ、しなやかに保ちます。
背骨を刺激し、自律神経を整える働きも。背骨を前後に動かすだけでなく、猫が尻尾を振るように骨盤を左右に動かしたり、首を回したり。猫のしなやかさをイメージして、自由に動かしてみましょう。
1 背中を軽くそらす
両手を大きなパーに広げ四つんばいに。息を吸いながら背中をそらし、首から胸を伸ばす。後頭部とお尻を近づけるようにし、体の前面を開く。
2 おなかを背中に引き寄せる
息を吐きながら背中をぐーっと丸め、あごを引き、おでこと腹部を近づける。呼吸しながら、1、2を3〜5回繰り返す。最後は子どものポーズで休む。
セルフハグのポーズ
セルフハグのポーズは、やさしく自分を抱きしめ、いつくしむポーズです。スローな鼻呼吸を意識すると、ストレスやあせりを感じている人も、すーっと気持ちが落ち着いてくるはず。
腕だけで動くのではなく、体の土台となっている骨盤を、でやや前傾、1でやや後傾にする意識をもちながらポーズを行ってもいいでしょう。
1 上半身を起こし、両腕を広げる
楽な姿勢で座る。息を吸いながら、両手をYの字になるように大きく開き、胸、顔、手のひらを上に向ける。
2 両腕を交差して背中を丸める
息を吐きながら、腕を交差して反対の肩をつかみ、背中を丸める。1、2を3〜5回繰り返し、最後に、の心地よい方のポーズで、数回呼吸する。
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<監修/サントーシマ香 イラスト/徳丸ゆう 取材・文/長谷川未緒>
サントーシマ香(さんとーしま・かおり)
ヨガ講師、アーユルヴェーダ・セラピスト。大学在学中にヨガと出合い、2002年渡米。全米ヨガアライアンス認定インストラクター講座を修了後、インドや北米を中心に学び続ける。ムーンサイクルヨガ、眠りのヨガなどを中心にヨガ講師の育成、ヨガのネット配信も行う。著書多数。インスタグラム@santosimakaori
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです