(『天然生活』2022年5月号掲載)
気持ちよく過ごすための朝のルーティン
「こうじゃなくちゃ」と決めすぎず、楽に自由に心地よく。
「最近、朝目覚まし時計をかけなくなったんです」と平澤さん。「早起きしなくちゃ」とがんばるよりも、自然に目が覚めた時間に起きればいい……。
「いままで『ねばらなぬ』といろんなものに縛られてきたなあと感じています。そんなひとつひとつを手放して、楽に生きていければいいなと思って」
起きて最初に白湯(さゆ)を飲むのは、体が温まるから。朝食には、地ものの季節の果物や大好きなハード系のパンを。なければ別のものを食べることもあるし、その日食べたいものを食べるのが一番。
一番大事なのは、力を抜いて、気持ちよく朝を過ごすこと。そんな伸びやかさが、絵筆の先からこぼれ出します。
7:30 温かい白湯を1杯
「マーマーマガジン」を主宰する服部みれいさんに「冷えとり」を教えてもらってから、朝、空気をたくさん含むように、ポコポコと沸かした白湯を飲むように。
朝一番に体に入れるものは、何も味がついていない温かい飲みものの方が、体の内側が洗い清められる気がする。
10:00 アイデアは冷めないうちに
週1日は工房に行って大きな版画を制作する。アイデア出しは家でリラックスしながら。
朝、一番頭と心がすっきりしている時間に、浮かんできたものを太い鉛筆でざっくりと輪郭を捉えて描き留めておく。これが作品ソースになることも多いそう。
8:40 フルーツとパンで朝食を
地元で採れた季節のフルーツを必ず食べる。この日はりんごを薄くスライスして。
パンはハード系のものをカリッと網で焼いて、バターとストロベリー&ローズウォーターのジャムを。最近は、温かいスパイスティーがお気に入り。
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<撮影/安彦幸枝 取材・文/一田憲子>
平澤まりこ(ひらさわ・まりこ)
イラストレーター、版画家。セツ・モードセミナー卒業後、イラストレーターとしての仕事をスタート。広告や書籍、商品パッケージなどのイラストレーションを手掛けながら、近年は版画を中心に自身の作品づくりに力を入れている。陶芸など新しい素材や手法にも取り組み、表現の幅を広げる。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです