• 「朝の時間は特別」と、朝を大切に過ごしている皆さんはいいます。自分の体と心に向き合い、しっかりと整えて、新しい気持ちで一日をスタートする。そうすると人生が変わるかもしれません。今回は、ギャラリーfèveオーナーの引田かおりさんに、整える朝習慣について伺いました。
    (『天然生活』2022年5月号掲載)

    心身を健やかにして、ぶれない自分の軸をつくる

    朝の習慣である鉢植えの水やりを玄関の前でしていた引田かおりさん。途中で両手を空に向かって広げ、気持ちよさそうに太陽の光を浴びました。

    「一日のなかでも朝は好きな時間帯。とくに早い時間帯は空気がすっきり澄んでいて、すごくすがすがしいなと思います。『今日も朝ごはんがおいしい』とか『今日は家事がはかどった』とか、朝の時間は自分の状態をチェックするバロメーターにもなりますね」

    起きてまずするのは、お風呂に入ること。新しい一日を始めるにあたり、心身をリセットします。

    「すごくゆっくり入るわけではないのですが、私にとっては大切な時間です。この時間にアイデアが降りてくることも多くて。『こんな切り口で原稿を書こう』とか『そうだ、久しぶりにあの人に連絡してみよう』って思いついたりするんです。あとでパソコンを開いてみたら、不思議なことに連絡しようと思ったその人からメールが来ていたりするんです」

    お風呂から出たら身支度をきちんとして、朝食を食べて、家の中をきれいに整える。ひとつひとつの行動がその日一日を気持ちよく過ごすための準備になっています。

    「ぼんやりしているとさまざまな情報に振り回されて、気持ちもネガティブになってしまいがちですよね。でもそれは自分の軸がぶれてしまっていて、自分自身で変なものを引き寄せているからかもしれないと思って。だから私は、体や家の中をきちんと整えて、ぶれない自分の軸をつくりたい。そうすることで悪いものが来ないように結界を張っているという意識をもっています。逆に考えると、自分や家が整っていたら人やものとのいい出会いもあると思うんです」

    とくにコロナ禍になって以来、ネガティブな情報にひきずられて心身ともに疲弊する人々を見てきました。だからこそ、できるだけ毎日きちんとごはんを食べ、きちんと寝るといったふつうの暮らしを営む。それがとても大切なことだと考えています。

    「身支度をして家を整えると、『今日も一日大丈夫』と思えます」

    どんなときも自分らしく、心地よく。朝の時間は、引田さんが健やかな毎日を送るための大切な土台になっているようです。

    整える朝習慣 1
    花の水替えと水やりをする

    画像: 「1種類の花をたくさん活けるのが好き」。花が開いてきたら小分けにしたりして、長く楽しんでいる

    「1種類の花をたくさん活けるのが好き」。花が開いてきたら小分けにしたりして、長く楽しんでいる

    家じゅうの花の水替えは毎朝のルーティン。透きとおったきれいな水に替えることで、家の空気も気持ちよく整います。玄関の外にある鉢植えの水やりも同じタイミングで。

    「お客さまをお迎えする玄関には季節の花を植えています。我が家の玄関は東向きなので、朝日が当たって冬でも暖かく、すごく気持ちいいんです。水やりをしながら太陽から一日分のエネルギーをもらっている気がします」

    整える朝習慣 2
    好きな入浴剤でお風呂に入る

    画像: 毎朝20分ほどかけて入浴している。入浴後は浴室の水けをしっかりふき取って湿気を残さない

    毎朝20分ほどかけて入浴している。入浴後は浴室の水けをしっかりふき取って湿気を残さない

    朝の入浴は引田さんにとって欠かせない時間。

    「昨夜見た夢なども含めてさまざまなものを洗い流し、新しい自分になって一日を始めたいんです」

    その日の気分で選んだ入浴剤を入れてお風呂につかるほか、マッサージオイルでリンパマッサージをしたり、シートマスクでスキンケアをしたりしながら心身を整えます。

    画像: 入浴剤は数種類を常備し、その日の気分でセレクト。「ニッピコラーゲン」のシャンプーも愛用

    入浴剤は数種類を常備し、その日の気分でセレクト。「ニッピコラーゲン」のシャンプーも愛用

    「目も覚めるし、おなかも空きます。アイデアがわいてくる時間でもあります」

    整える朝習慣 3
    身支度を整え、ピアスも着ける

    画像: 毎日必ず着けているピアス。「小ぶりなものを耳からこぼれ落ちそうな感じで着けるのが好きです」

    毎日必ず着けているピアス。「小ぶりなものを耳からこぼれ落ちそうな感じで着けるのが好きです」

    「朝早めの時間に着替えやメイクなどの身支度を済ませておくと、どこへでもさっと出かけられるし、いつ来客があっても大丈夫。その日一日、自由に動けます」

    メイクをして、仕上げにピアスを着けるのが習慣。

    「外出の予定がない日でもきちんと身支度をします。好きな服を選んで着たほうが楽しいし、化粧品もいいと聞いたものは使ってみたい。どんなときも自分の“好き”が最優先です」

    画像: ピアスはメイク道具と一緒に収納。これだと身支度の流れがスムーズにすみ、つけ忘れも防ぐことができる

    ピアスはメイク道具と一緒に収納。これだと身支度の流れがスムーズにすみ、つけ忘れも防ぐことができる

    整える朝習慣 4
    朝食には必ず卵を食べる

    画像: 目玉焼きを「ダンディゾン」のパンと一緒に。「卵をそっと割り入れるのが上手につくるコツみたい」

    目玉焼きを「ダンディゾン」のパンと一緒に。「卵をそっと割り入れるのが上手につくるコツみたい」

    「最近、タンパク質の大切さをあらためて知ったんです。タンパク質をきちんと摂らないとビタミンも体内に運ばれないとか。お肉はふだんあまり食べないので、卵を1個、毎朝食べることにしました。数カ月前に始めた新しい習慣です」

    目玉焼きなどをつくるほか、味噌汁やスープの中に落としたり、納豆と混ぜたりと、その日の朝食メニューに合わせてさまざまなかたちで楽しんでいます。

    画像: オーガニックの平飼い卵が定番。「なるべく幸せな鶏が産んだ卵を食べたいです」

    オーガニックの平飼い卵が定番。「なるべく幸せな鶏が産んだ卵を食べたいです」

    整える朝習慣 5
    玄関をきれいに整える

    画像: 「お香はほぼ毎朝焚いています」。一日の初めに焚くとしばらくいい香りが玄関に漂う。この日焚いたのは好きな香りのひとつである松榮堂の「芳輪(ほうりん)」

    「お香はほぼ毎朝焚いています」。一日の初めに焚くとしばらくいい香りが玄関に漂う。この日焚いたのは好きな香りのひとつである松榮堂の「芳輪(ほうりん)」

    いつでもすがすがしい空気が漂っている引田家の玄関。毎朝床をすみずみまでふき掃除するほか、季節の花を飾ったりお香を焚いたりして、玄関全体を気持ちよく整えます。

    「近くまで来たから、とふと立ち寄ってくださる方も多いので、いつでもお客さまを迎えられるようにしておきます。家の入り口である玄関をきれいにすると本当に気持ちがいいし、悪いものが入ってこない気がするんです」

    余裕のある朝は……
    シーツの洗濯

    枕カバーとパジャマは毎朝夫が洗濯していますが、シーツや掛け布団カバーの洗濯頻度はそれよりもう少しゆるやか。

    「『もうそろそろ洗ったほうがいいかな』『今日はほかの洗濯物が少ないからいいチャンスかも』など、ちょうどいいタイミングだと思ったときに洗うようにしています」

    きれいに洗いあげられたシーツでベッドを整えれば、ぐっすり眠れて気持ちよく新しい朝を迎えられそうです。

    画像: 夫婦のベッドが並ぶ寝室は、この家の前オーナーが鍼灸院として使っていた場所だそう。日当たりがよく、気持ちのよい空間

    夫婦のベッドが並ぶ寝室は、この家の前オーナーが鍼灸院として使っていた場所だそう。日当たりがよく、気持ちのよい空間

    画像: 庭先に鳥の餌台を吊るしたところ、シジュウカラなどがやってくるように

    庭先に鳥の餌台を吊るしたところ、シジュウカラなどがやってくるように

    朝の時間割

    06:50起床
    07:00入浴
    07:30化粧、身支度
    07:40夫が起床、洗濯機を回す
    07:50朝食
    08:30新聞、メールチェック
    09:00玄関の掃除、花の水替え
    10:00掃除や買い物など

    * * *



    <撮影/山川修一 取材・文/長谷川未緒> 

    引田かおり(ひきた・かおり)
    2003年より夫のターセンこと引田保さんとともに東京・吉祥寺で「ギャラリーfève」とパン屋「ダンディゾン」を営む。センスのよいもの選びやファッション、ていねいな暮らしぶりにファンも多い。『「どっちでもいい」をやめてみる』(ポプラ社)、『しあわせのつくり方』(KADOKAWA)など著書多数。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.