(『天然生活』2022年5月号掲載)
気持ちよく過ごすための朝のルーティン
夫婦でゆるやかに分担しながら、午前中のうちに家事を集中して片づける。そうすれば、その日一日を心地よく過ごせます。
「朝は来客もなく、家事に集中できる時間。この時間帯にいろいろなことを済ませておけば、あとになって『そういえば、あれを忘れていた』がなく、すっきりとした気分で一日を過ごせます」
夫のターセンさんが洗濯や食器洗いを担当するなど、夫婦で分担しながら朝のルーティンをスムーズにこなします。
「最近はもう少し自分をゆるめていかなければと思っていて。このルーティンもざっくり決めている程度です。あまり厳密にしすぎて、できなかったと落ち込むのは嫌。むしろ『疲れているからできなかったのかな』などと、自分の体調を知る目安にしています。完璧を追求するよりも、暮らしを楽しむことを優先したいですね」
06:50 目覚ましで起床
「寝るのはすごく好きで、生まれてから一度も徹夜というものをしたことがありません。朝起きるのもまったく苦ではないですね」
携帯電話をアラーム代わりに使うのは「電磁波の体への影響が心配なのでやめました」
やさしいベルの音が鳴る目覚まし時計で新しい朝を迎えます。
07:40 夫が1回目の洗濯
引田さんが目覚めてからしばらくすると夫が起床。引田さんが身支度中に1回目の洗濯をします。
「1回目は下着や枕カバー、パジャマなどを洗います。2回目はタオルをお湯洗い。タオルを白く洗い上げるために夫がいろいろ研究した結果、お湯で洗うといいと知って実践中です」
08:30 新聞を読む
朝食後の片づけと食器洗いは夫の担当。その間、引田さんは新聞を広げてじっくり目を通します。
「夫も同じ新聞を読んでいるのですが、気になる記事が私とはまったく違うんです。あとで新聞に書いてあったことを話題にしたり、感想をいい合うのも毎日の習慣になっています」
10:00 気になるところを掃除
10時以降はその日によってすることが違います。
「アイロンがけをしたり、買い物に行ったり、気になるところを掃除したりします」
ほこりがたまりがちな台所の床にさっと掃除機をかけるなど、目についた場所をこまめにきれいにして、整った空間を保っています。
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<撮影/山川修一 取材・文/長谷川未緒>
引田かおり(ひきた・かおり)
2003年より夫のターセンこと引田保さんとともに東京・吉祥寺で「ギャラリーfève」とパン屋「ダンディゾン」を営む。センスのよいもの選びやファッション、ていねいな暮らしぶりにファンも多い。『「どっちでもいい」をやめてみる』(ポプラ社)、『しあわせのつくり方』(KADOKAWA)など著書多数。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです