(『天然生活』2021年10月号掲載)
イタリアの家庭で学んだ収納術
エプロンやクロスなどの布ものはかごに収納。上に重ねるのではなく、色や素材が選びやすいよう縦に並べるのがポイントです。
こういった収納術のなかには、イタリアで身につけたものも多いとか。
「イタリア人はとてもきれい好きで、ホテル並みに毎日ベッドメイクしますし、室内でも靴を履く生活なので、床も一日3回掃くんです。衣類をカラー別に収納するのも、イタリアの家庭で学んだこと。元パートナーのお母さんは、パンツや靴下にまでアイロンをかけていました。そんな姿から、影響を受けたことも多いですね」
sacciさんのアトリエには、おおらかで開放的でありつつ、暮らしを美しく合理的に維持するたくさんの知恵が詰まっていました。
sacciさんの収納の工夫
ひと工夫ある分類で、むだをなくす
食器は扉のないラックに並べることで、手に取りやすいよう工夫。布ものはかごに、食品の保存容器には中身を記し、一目瞭然に。
出し入れがしやすいスチールラックを食器棚に
![画像: 出し入れがしやすいスチールラックを食器棚に](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/04/09/39c4a17358956061189bc07b7e014719cee89c04.jpg)
手持ちの食器はスチールラックに並べ、しまい込まず、常にアクティブに使う。レンガの上に板を置くなどして、段数を増やしているそう。
地震で大切にしていた食器の大半を失った経験があり、以来、食器と食器の間にはすべり止めの緩衝材を入れるように。
エプロンやクロス類は把握しやすいよう縦収納に
![画像: エプロンやクロス類は把握しやすいよう縦収納に](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/04/09/14ab43a82226f45f7ece5f5b56836990e7952100.jpg)
エプロンやクロス類は、立ててかごに収納。
「重ねると、上にあるものばかり使いがち。これなら、その日に使いたい色柄をパッと取り出せます」
穀物や乾物は容器に入れストッカーで保存
![画像: 穀物や乾物は容器に入れストッカーで保存](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/04/09/2547a599e0bb2f707704d10871163c99c4c17636.jpg)
虫がつきやすい穀物や乾物は、シンプルな容器に入れてストッカー内で保存。
イタリア語で「シリアル」「お米」など中身を表記して探しやすく。
天然木のトレイや角皿は定位置にまとめて収納
![画像: 天然木のトレイや角皿は定位置にまとめて収納](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/04/09/881964b186c31c70d5693da2fcb1ba2fc94e5944.jpg)
木製のトレイやプレートは、スチールラックの定位置に積み重ねて収納。
風通しのよいオープン収納なら、しっかり乾燥できるのも利点。
頼れる収納アイテム
「イケア」の収納用品
![画像: 「イケア」の収納用品](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/04/09/6fb0db0e3dd7654d24f0ed30ec368ae925b4982b.jpg)
ステンレス製のレール&収納ケースは、イケアで見つけたもの。
清潔感があり、お手入れも簡単。泡立て器やチーズグレーターなど、アイテム別に収納。
ブックエンド
![画像: ブックエンド](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/04/09/485dfa89890e7437df69a7ff3ba1ee886f11a321.jpg)
まな板やカッティングボードは、手持ちのブックエンドで固定。
新たに専用のスタンドを買わなくても、自由な発想でものを見ることで古物が役立つ。
ストック食材用のかご
![画像: ストック食材用のかご](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/04/09/55fa4d84c66caa3aeeabcfff5136f9408db1a77b.jpg)
ストック食材は中身が把握しやすい、アイアンバスケットに入れて保存。
びん入りのシードルなど重いものも入れやすく、取っ手付きなので移動も簡単。
<撮影/ヨシダダイスケ 取材・文/野崎 泉、鈴木理恵(TAND)>
sacci(さっち)
2000年にイタリアへ渡り、トスカーナの2つ星レストランで働く。10年に帰国し、大阪でケータリング&レッスンの「cucina sacci」を主宰。インスタグラム@ciaosacci
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです