(『天然生活』2021年5月号掲載)
お尻の筋トレ <左右交互に10回ずつ>
お尻の筋肉には、全体を覆う大臀筋(だいでんきん)と、横側にある中臀筋があります。大臀筋が引き締まると、丸みを帯びたきれいなお尻に。
中臀筋は骨盤と大腿骨(だいたいこつ)(脚の付け根から膝まである、体の中で一番長い骨)を固定しているため、この筋肉が衰えると、歩くときに転びやすくなってしまいます。
しっかり鍛えておくことで、年齢を重ねても脚を大きく動かしやすく、股関節がきちんと支えられるので、安定して疲れずに歩くことができます。
1 壁に手をつき、つま先を壁にまっすぐ向けて、立つ。
2 片足を真横に上げる。このとき足首の角度は90度のまま、つま先も壁に向けたまま上げること。
効果を出すためのフォームの注意点
きつい場合はこの方法で
スクワットで椅子を使う <5〜10回>
1 姿勢を正して椅子に浅く腰掛ける。つま先は膝よりやや後ろに。
2 上体をまっすぐ伸ばしたまま、股関節を折りたたむように前に倒す。
3 腰をゆっくりと上げながら、体重を足の裏に乗せる。
4 足の位置は動かさずに、姿勢を正して、立ち上がる。
床で行うお尻の筋トレ <それぞれ10回ずつ>
1 両手と両膝を90度に曲げ、床に四つんばいになる。背中を丸めたりそらしたりせず、頭からお尻までまっすぐにする。
2 膝を90度に曲げたまま、片脚を横に上げたり、下げたりする。なるべくゆっくりと4拍で上げて4拍で下げたら、脚をチェンジ。
3 膝を90度に曲げたまま、片脚を上に上げたり、下げたりする。上げたとき足裏は天井に向け水平に。4拍で上げて4拍で下げたら、脚を交換。
<監修/樋口 満 イラスト/にしごりるみ 取材・文/長谷川未緒>
樋口満(ひぐち・みつる)
早稲田大学スポーツ科学学術院名誉教授。教育学博士。アクティヴ・エイジング研究所顧問。健康スポーツ科学、スポーツ栄養学を研究。ハンガリー体育大学名誉博士。第20回秩父宮記念スポーツ医・科学賞功労賞を受賞。『女は筋肉 男は脂肪』『体力の正体は筋肉』(いずれも集英社新書)など著書多数。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです