(『天然生活』2022年6月号掲載)
教えてくれた人(50音順)
エディター・ライター 一田憲子さん
いちだ・のりこ 『暮らしのおへそ』(主婦と生活社)をはじめ、多数の雑誌や書籍の企画や編集、執筆で活躍。著書は『もっと早く言ってよ。 50代の私から20代の私に伝えたいこと』(扶桑社)など。ウェブマガジン「外の音、内の香」主宰。https://ichidanoriko.com/
「hal」店主 後藤由紀子さん
ごとう・ゆきこ 静岡・沼津で器と雑貨の店「hal」を営む。飾らない人柄が感じられる文章や、着こなしも人気。自身のライフスタイルを発信するYouTubeチャンネル「後藤由紀子と申します。」が好評。『私の愛するお店』(扶桑社)など著書多数。インスタグラム@halnumazu
「ギャラリー フェブ」オーナー 引田かおりさん
ひきた・かおり 夫のターセンさんとともに、東京・吉祥寺にて「ギャラリー フェブ」と、パン屋「ダンディゾン」を営む。作家やアーティストとの交流を深め、新たな魅力を提案することに定評が。https://hikita-feve.com/
布作家 不動美穂さん
ふどう・みほ 障がい者支援事務所に勤務。利用者とともに布小物や陶器小物を制作し、販売する活動を行っている。掃除や収納が得意で、女性誌やウェブなどで収納法の提案も行う。長女、長男、夫との4人暮らし。インスタグラム@koinonia8man
イラストレーター 堀川 波さん
ほりかわ・なみ おもちゃメーカー勤務を経て現在の道へ。手仕事作家としても活躍している。おしゃれや暮らしの工夫などを綴ったイラストエッセイが人気。著書は『刺し子糸で楽しむ刺繍-気ままにちくちく』(誠文堂新光社)など。インスタグラム@horikawa._.nami
5名の達人に聞く
「台所」のカビ対策
コンロやシンク下の扉を全開にする
空気がこもっている状態が苦手だという後藤さんは、寝る前や外出前にコンロやシンク下の扉を全開にしているそう。
「梅雨どきは扉の前にサーキュレーターを置いて回しっぱなしにし、空気を循環させています。高温多湿になりがちなシンク下が、これでカラッとします」(後藤さん)
ふきんはアルカリ性の洗浄剤で煮沸
ふきん類の煮沸にアルカリ洗浄剤を使い、雑菌や汚れをしっかり落とす。
「鍋いっぱいの水に小さじ1ほどのセスキ炭酸ソーダを入れてから煮沸」(一田さん)
「ふきんを過炭酸ナトリウムで煮沸、漂白する際には、食器用スポンジや洗面台掃除用のアクリルたわしも一緒に」(不動さん)
水きりかごを使わない
水あかがどうしてもたまるので水きりかごを使っていないという引田さんと一田さん。「代わりにイタリアの『CARINO』の水きりマットを愛用中。
洗った食器をマットの上に並べ、食器を片づけ終わったら、窓辺に干しておけばOK。場所もとらないし一石二鳥です」(引田さん)
まな板やウッドトレイなどのカビは彫刻刀で削る
まな板や木のトレイなど無塗装のものに生えてしまった、根の深いカビは、彫刻刀で根こそぎ削り落としている堀川さん。
「表面のカビには、紙やすりを使うこともありますが、それでも取れないカビは彫刻刀を使います。木工作家になった気持ちで、没頭して削っています」(堀川さん)
かご類や木べらなどは引き出しに入れず、外に
木べらや箸、竹かごなど水けに弱いものは、空気に触れさせるため、台所の出窓や日の当たる場所に立てたり掛けたりして収納している不動さんと後藤さん。
「木製のものも、通気性のよい場所に置いておけばカビの心配が減ります。ワンアクションで取り出せ、調理も楽」(後藤さん)
陶器の器や土鍋はしっかり乾燥させてからしまう
土の器は水けが残っているとカビが発生してしまいます。一田さんと不動さんは、しっかり乾かすことを徹底しています。
「器は、ふいたら食卓に並べてひと晩おき、朝しまうように」(一田さん)
「器は竹かごに移して外干し、または部屋干しをして乾燥させています」(不動さん)
スポンジやたわしは使ったあと、外干しする
食器洗い用のスポンジやたわしは、濡れたままだとカビの原因になるので、不動さんは使ったあとに外干しを。
「S字フックなどにひっかけて外干しするのを習慣に。『パックスナチュロン』や『亀の子スポンジ』など、水きれがいいスポンジを使うと、より乾きが早くなります」(不動さん)
<取材・文/髙田真莉絵 イラスト/にしごりるみ>
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです