(『天然生活』2022年8月号掲載)
暮らしのお手入れの道具
さっと使えて、手間いらずだから、長く使いつづけることができる。優れた暮らしの道具にはそんな共通点があります。
スタイリスト・大谷優依さん推薦
エムキューデュオテックス
モップ
立ったままクロス交換できる業務用特化開発のモップ。上質なマイクロファイバークロスは、高い吸水力とふき取り力が自慢。
「子どもが生まれて水ぶきだけで掃除するスタイルに変えたのをきっかけに購入。使ったあとのクロスは汚れをティッシュでさっと取って石けんで洗っています」
エムキューデュオテックス
スポンジとクロス
髪の毛の1/120という極細繊維のマイクロファイバーが細かい汚れをかき取るスポンジとニットクロス。油汚れもしっかり落ちる。
「子どもが生まれてから洗剤なしでバスタブが洗えるこちらを愛用するように。ニットクロスは窓ふきやふき掃除に使っています」
スタイリスト・大谷優依さん
基本の道具選び、私の基準
ふだんから見た目がシンプルで質のよいものにこだわっていて、子どもを産んでからは安心・安全も重視しています。「使い勝手がいい」「使っていて気持ちがいい」というような、日常に小さな幸せを感じさせてくれるものを選びたいですね。
おおたに・ゆい 女性誌を中心に、雑貨、インテリアの紹介、空間イメージのスタイリングを担当。シンプルでセンスあふれるスタイリングに定評がある。
「松野屋」松野きぬ子さん推薦
松野屋
ほうき
棕櫚(シュロ)の木の皮を細かくした穂先の和ぼうき。しなやかな弾力性をもつ穂先が、細かいほこりやごみをキャッチして集める。
「毎日、階段やリビングのフローリング掃除に使っています。気づいたらすぐにさっと掃けるのもいいですね。長い柄は腰に負担がかからないのもうれしい」
「松野屋」 松野きぬ子さん
基本の道具選び、私の基準
店では、自分で使ってみて、本当に人に勧めたいと思うものを扱っています。美術工芸品とは違い、日常の道具は、気軽に普段使いできることが大切。私もそういう視点で、ざるやかご、ほうきといった生活で使ってなじむ道具を選んでいます。
まつの・きぬこ 70年続く卸問屋で、現在は荒物を扱う「暮らしの道具松野屋」の店主を夫とともに務める。夫との共著に『松野家の荒物生活』(小学館)がある。
「jokogumo」店主・小池梨江さん推薦
大木製作所
ステンレスハンガー
長年使っていても劣化しないステンレスハンガー。たたんだときにピンチが絡みにくい構造で、洗濯物干しのイライラも解消できる。
「プラスチック製より値段は高めかもしれませんが、長く使えるのでコストパフォーマンスは優秀だと思います。私はサイズ違いで3つ持ってます」
山本勝之助商店
棕櫚(シュロ)たわし
あたりがやわらかく、野菜や道具を傷つけず洗える棕櫚のたわし。
「以前はおしゃれなブラシを使っていたこともありますが、棕櫚たわしに替えてみたらとにかく使いやすい。野菜用とフライパンなどの鉄の調理具用にふたつ持っていて、くたびれたらシンク洗い用にします」
「jokogumo」店主・小池梨江さん
基本の道具選び、私の基準
長く使えて、手入れがしやすいこと。それに汎用性があって、後から買い足せる道具をふだんから選ぶようにしています。ものが増えてもごちゃごちゃに見えないように、デザインがシンプルで色の主張が少ない黒や白を選ぶことが多いですね。
こいけ・りえ 東京・神楽坂にある生活道具の店「jokogumo(よこぐも)」を営む。自然素材の台所道具、手仕事や民芸の品も扱う。不定期で手仕事ワークショップも。
<撮影/林 紘輝 取材・文/工藤千秋 スタイリング/大谷優依>
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです