「朝は卵2個分のタンパク質」を諦めないために
立夏も過ぎて初夏らしい日が増えてきました。みなさん、朝ごはんはしっかり食べられていますか?
先日、30代後半の女性と、タンパク質と朝ごはんについて話していたときのことです。
「ああ、先日テレビ番組でも『朝ごはんにタンパク質を摂るといい』って言ってました! でも、出てきたごはんが焼き魚で。わたし、朝が弱いので『あ、ムリ』で終わっちゃったんですよね」
と、なんとも正直な話を聞かせてくれました。でも、よくわかります。あ、ムリ、で終わっちゃうの。
![画像1: 「朝は卵2個分のタンパク質」を諦めないために](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/05/10/4a82ead3485f540b78a95af56af7f0368be59a88.jpg)
わたしもずいぶん前に60代の栄養士の先生から「朝は卵2個と味噌汁にごはん、フルーツを食べている」と聞いたときには、「あ、ムリ」とその瞬間に諦めましたから。
ちゃんと食べてる人はえらいなあ、だから60代でもあんなにお元気そうではつらつとしているんだなあ、とは思ったものの、自分はまだ40代半ばで、そこまで深刻に悩んでいなかったこともあり、すっかり他人事として頭の隅に追いやってしまったのでした。
でも、そこから5年くらいたった2021年。本当に弱り、朝も起きられない、夕方にもうたた寝してしまう、夜も起きていられないという状態になったわたしが「あ、朝ごはんには改善の余地があるぞ」と突如として思いついたのは、その栄養士の先生の話が頭の片隅に残っていたからだろうと思います。
![画像2: 「朝は卵2個分のタンパク質」を諦めないために](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/05/10/8ea5ed04a52810d8cf376011cad7ab60a59fbcdb.jpg)
朝はドーナツかトースト、甘いパンをちょっとしか食べられなかったのに、少しずつ少しずつタンパク質を増やし、今では「卵2個分を目標にしてます」なんて、こうして堂々と話せるようになっているのも、そのおかげでしょうか。
だからこそ、いまは「朝から焼き魚なんてムリ」と思っている方にも、いつか本当に困ったときに思い出してもらえるように「朝にはしっかりタンパク質摂ったほうがええよ〜。できれば卵2個分よ〜」としつこく言い続けるのも大切かな、なんて思っています。
とはいえ、いきなり卵2個分は、当然ながらハードルが高いと思います。わたしが少しずつタンパク質を増やそうと取り組んでいた時期に食べていた朝ごはんから、とくに朝にもつくりやすい、食べやすいものをご紹介します。
朝につくりやすい・食べやすい。かんたんタンパク質朝ごはん
すぐできるタンパク質の朝ごはん①
レンジで卵カレー
![画像: すぐできるタンパク質の朝ごはん① レンジで卵カレー](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/05/10/038a852ae1f4c940bfb025bb36719e05b3b60c44.jpg)
スープごはん感覚で食べられる水分多めのカレー。実はこれ、水とカレールー、ゆで卵を器に入れ、電子レンジで2分ほど加熱するだけでできあがり。カレーのスパイスが朝の体に心地よく、するすると食が進みます。
ゆで卵はそのままレンチンすると爆発するので、マグカップのような深い器を使って、ゆで卵は水分にしっかりつかる状態で加熱するのがポイントです。
すぐできるタンパク質の朝ごはん②
種ごとピーマンソテーのサンドイッチ
![画像: すぐできるタンパク質の朝ごはん② 種ごとピーマンソテーのサンドイッチ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/05/10/bbfd4b970ff2067ee35ec4c6fc5e5500a6c1bca0.jpg)
フライパンを使う余裕がある日には、ベーコンと野菜を焼いてサンドイッチに。ピーマンを半分に切り、種ごとじっくり焼くのがポイント。塩気のあるベーコンと好相性です。
食感が楽しい種ごとピーマンをもりもり噛み締めるうちに元気が出てきます。
すぐできるタンパク質の朝ごはん③
豆腐と納豆のごはん
![画像: すぐできるタンパク質の朝ごはん③ 豆腐と納豆のごはん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/05/10/52062f1904062219b6037298b60411802b27e99d.jpg)
さっぱり冷たい豆腐をのせると、水分も増え、暑くて食べづらい朝にもおいしく食べられた一品。冷蔵庫から出してのせるだけで調理いらずです。
豆腐、納豆、塩昆布に、みょうがをキッチンばさみで切ってのせ、すりごまをふってできあがり。
すぐできるタンパク質の朝ごはん④
具だくさんな卵かけごはん
![画像1: すぐできるタンパク質の朝ごはん④ 具だくさんな卵かけごはん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/05/10/465815c113f5af195d54d61e9297e0b2114427ee.jpg)
一見面倒そうですが、まったく火を使わずにつくれます。
本当に余裕がない日には、単純な卵かけごはんや納豆卵ごはんにしますが、少しゆとりがあるときには、ねぎと海苔をはさみで切り、かつおぶしとごまを添えて。
いろいろな食感が混ざることで楽しく食べられますよ。
※ ※ ※
そのほか、時間はないけど頑張って食べようと思い始めた方におすすめなのは
● 納豆のお茶漬け(お茶漬けのりと納豆をごはんにのせ、お湯をかけます)
● チーズトースト(食パンにスライスチーズをのせて焼きます)
● ツナ缶とのりのごはん(ツナにしょうゆ砂糖で味をつけ、韓国のりをちぎって添えます)
など。
とりあえず、ごはんやパンにタンパク質食材をひとつ追加して食べることを意識してみると、取り入れやすいのではないかと思います。
次回は、朝が苦手な方や、朝におめざを食べる習慣がある方にこそおすすめ、甘いもの感覚で食べられるタンパク質の朝ごはんについてご紹介します。お楽しみに。
![画像2: すぐできるタンパク質の朝ごはん④ 具だくさんな卵かけごはん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/03/06/1f0bfad2afa26694658f61859a9a16defa9bf873.jpg)
田内しょうこ(たうち・しょうこ)
「時短料理をサステナブルな知恵に」をモットーに、ゆとりを生みだすための時短の知恵を書籍や雑誌、ウェブサイトで発信。セミナーや出張教室のほか、食と暮らし、子育て関連の情報発信を行う。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『働くおうちの親子ごはん』シリーズ(英治出版)、『汁かけごはん』(駒草出版)など。
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