(『天然生活』2022年6月号掲載)
梅雨時の洗濯物の干し方
空気の動きがあれば浴室干しもあり
浴室乾燥機を利用して部屋干しをするのもOK。浴室乾燥機がない場合は、浴室内に扇風機やサーキュレーターなどを持ち込んで風をあてる方法も。
「その際は、浴室のドアを細く開けて、浴室内の空気が流れて入れ替わるようにします。窓があれば開けておきましょう」
ただし、浴室内にカビがないことが大前提。定期的な浴室掃除と、換気を十分にしておきましょう。
洗ったら30分以内に干す
洗濯が終わったのに、うっかりそのまま……。そんな経験はだれにでもありそうですが、密閉された洗濯槽に濡れた洗濯物を放置するのは、雑菌の繁殖をうながすようなもの。
できればすぐ、遅くとも30分以内には取り出して干すようにします。
「とくに梅雨から夏では、30分以上放置した洗濯物は雑菌の繁殖が始まっています。においが気になったら、もう一度洗い直すことをおすすめします」
雨に濡れないなら室内より外干し
雨の日にベランダの軒下に干すのと部屋干しをするのでは、どちらがベター?
「屋根などがあって雨に濡れないなら、部屋干しよりも、風にあたる外干しのほうがいいでしょう」
もし雨に濡れてしまったら、雨に混じった空気中の汚れが付着しているので、すすぎだけでいいのでもう一度洗い直しを。
すぐに洗い直せない場合は、雑菌の繁殖を防ぐため、一度乾かして、洗濯し直しましょう。
もし、におってしまったら……
部屋干しでイヤなにおいがついてしまった洗濯物は、過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)でつけ置きする「リセット洗濯」で、においのもとを解消します。
過炭酸ナトリウムが最も効果を発揮する60℃のお湯を洗面ボウルにため、においのついた洗濯物を15~20分ほどつけ置き。
過炭酸ナトリウム小さじ1に対して、お湯6Lが目安となります。つけ置き後は、ほかの洗濯物と一緒に、もう一度洗濯機で洗い直します。
過炭酸ナトリウムには、漂白、除菌、脱臭効果があり、「酸素系漂白剤」として手軽に購入できます。色落ちするものには注意しましょう。
<監修/本橋ひろえ イラスト/須山奈津希 取材・文/工藤千秋>
本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)
ナチュラルクリーニング講師。北里大学衛生学部化学科卒業後、化学薬品企業に就職。出産後、専業主婦となるが、自身と子どものアトピー体質をきっかけに、掃除や洗濯、洗剤を科学的に解説するナチュラルクリーニング講座をスタート。著書に『ナチュラルおせんたく大全』(主婦の友社)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです