• フランス人イラストレーター、イザベル・ボワノさんが見つけた、ささやかで幸せな日常。リスボンの旅の思い出と、旅で楽しんだリスボンの味についてのエッセイを紹介します。
    (『フランス田舎暮らし12カ月』より)

    Lisbonne
    [リスボン]

    画像: Lisbonne [リスボン]

    リスボンを旅した友人みんなが感激して帰ってくるので、ついに私も行ってみることにした。

    着くやいなや、この起伏の多い町(心拍数が上がるのは不可避)の光と建築に魅了されてしまった。

    スイーツがおいしいカフェ、木陰の広場でベンチに座っておしゃべりしたり、小さなテーブルを囲んでカードゲームに興じたりするお年寄り、昔ながらの商店、窓際の洗濯物、トラムやケーブルカー(丸一日歩いた日にはとても助かる)、鮮やかなピンクのブーゲンビリア……。

    そして忘れてはならないのが、幾何学模様の装飾タイル、アズレージョ。建物の壁や内装にも使われ、街中で目を楽しませてくれる。

    リスボンを旅すると、体がカラフルな色で満たされる感覚になる。

    そして、人々のやさしさと、まるで田舎の小さな村に住んでいるかのような暮らしぶりに、心が安らぐ。

    Les saveurs de Lisbonne
    [リスボンの味]

    画像1: Les saveurs de Lisbonne [リスボンの味]

    リスボンといえば有名なパステイス・デ・ナタ(とてもおいしいけれど、カロリーは高め)が思い浮かぶけれど、ほかにも、同じくらいおいしい名物スイーツがたくさんある。

    画像2: Les saveurs de Lisbonne [リスボンの味]
    画像3: Les saveurs de Lisbonne [リスボンの味]
    画像4: Les saveurs de Lisbonne [リスボンの味]

    グルテンを摂取しすぎると消化できなくなる私は、紙の帯でエレガントに包まれたボロ・デ・アローシュ(ライスケーキ)のようなグルテンフリーのお菓子を見つけるとうれしくなる。

    リスボンのおみやげもバラエティに富んでいる。

    画像5: Les saveurs de Lisbonne [リスボンの味]

    サンタ・クララ市場(蚤の市)では、アズレージョや昔の学校のノート、オブジェや古着が見つかる。私のスーツケースは魚の缶詰(アジ、イワシ、ツナ……)でいっぱいになった。

    そしてレストランでは、じゃがいもやその他の野菜を添えた新鮮な魚料理を堪能した。

    次にポルトガルを訪れるときは、田舎の村々をめぐり、かごやじゅうたん、陶芸の職人さんたちに会いに行きたい。

    本記事は『フランス田舎暮らし12カ月』(パイ インターナショナル)からの抜粋です


    〈文・撮影/イザベル・ボワノ〉

    イザベル・ボワノ(Isabelle Boinot)

    フランス、アングレーム在住のアーティスト、イラストレーター。1976年、フランス西部の町ニオール生まれ。雑誌や書籍、雑貨、広告などさまざまな分野で活躍中。著書に『シンプルで心地いいパリの暮らし』(ポプラ社)、『わたしのおやつレシピ』(小学館)、『パリジェンヌの田舎暮らし』『おとしより パリジェンヌが旅した懐かしい日本』(パイ インターナショナル)などがある。2024年4月に『フランス田舎暮らし12カ月』(パイ インターナショナル)を発売。
    インスタグラム:@isabelleboinot
    webサイト:http://i.boinot.free.fr/

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    『フランス田舎暮らし12カ月』(パイ インターナショナル)|amazon.co.jp

    『フランス田舎暮らし12カ月』
    (イザベル・ボワノ著/パイ インターナショナル)

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    何気ない一日を慈しむ。パリジェンヌが見つけた、ささやかで幸せな日常。フランス人イラストレーター、イザベル・ボワノの1月から12月までの日常を、日記・ブーケ・ワードローブ・お出かけ・お買い物・雑貨コレクション・レシピ…などの10のテーマで紹介。好きなものに囲まれた、穏やかで心地よい暮らしを送るためのヒントが詰まった1冊です。



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