パン? パイ? パリパリ食感の「燒餅(シャオビン)」
東京・五反田の裏路地にひっそりと佇む「東京豆漿生活」は、台湾の定番朝ごはんをいただけるお店です。店名にある、「豆漿(トウジャン)」(豆乳)を使った朝ごはんをメインに、台湾のパンや、おかゆなどがいただけます。
豆乳のスープ「鹹豆漿(シェントウジャン)」を提供する台湾の朝ごはんやさんには、薄いパン「燒餅(シャオビン)」に具材を挟んでいただくメニューも多くあります。
こちらは、「燒餅」(210円)にねぎ入りの玉子焼き「葱蛋(ツォンダン)」(110円)と、肉でんぶ「肉鬆(ロゥソン)」(110円)を挟んだもの。
燒餅は、所謂日本のパンとは違い、パリパリ、サクサクした食感。店長の内田さん曰く「パンとパイの中間のような食感」とのこと。
熱々のねぎ入り玉子焼きに、このパリパリの燒餅がなんともベストマッチ。軽い食感とシンプルな味わいで、ぺろりといただけます。
手前の小さなパンふたつは、左から黒ごま餡の「胡麻餅(フーマーピン)」(260円)、ピーナッツ餡の「花生餅(フアシェンビン)」(300円)。どちらもぎっちり餡が詰まっていて、小さいながらも食べ応えがありつつ甘さは控え目なので、朝、ちょっと甘いものをいただきたいときにはぴったりです。
驚きの断面、「飯糰(ファントァン)」
お次はこちら。なんだかわかりますか?
台湾式のおにぎり、「飯糰(ファントァン)」です。サイズは大と小が選べます。こちらは大(670円)です。日本の大きめのおにぎりふたつ分といったボリューム感。手に取るとずっしり重い……。
さて、中身は。
どうですか? こちらの具の多さ。渾然一体となって少々分かりづらいかもしれませんが、揚げパンの「油條(ヨウティヤオ)」、肉でんぶの「肉鬆(ロゥソン)」、味付煮卵、高菜、干し大根、砕いたピーナッツがたっぷりとごはんに包まれています。細長い形で具沢山といえば、日本でいう太巻きに印象が近いかもしれません。
おにぎりの具材で揚げパンが入るのは、日本ではあまりない(ほとんどない?)ですが、台湾では一般的です。パリパリの食感がアクセントになり、食べ応えも満点。
肉汁たっぷり、「蔥肉酥餅(ツォンロウスーピン)」と体にやさしい「緑豆湯(リュートウタン)」
こちらはできたて熱々だった「蔥肉酥餅(ツォンロウスーピン)」(330円)。しょっぱいパンのなかでは一番人気という、台湾でも定番のパンです。パリッとしたパン生地のなかには肉汁あふれる豚肉がたっぷり。シンプルなおいしさに、一番人気も頷けます。
最後に、これからの季節にぴったりな一品をご紹介します。
緑豆とハトムギのぜんざいのような「緑豆湯(リュートウタン)」(小・450円)。台湾の夏の定番のスイーツなのだとか。甘さ控えだから、緑豆とハトムギの素朴な味わいが引き立ちます。
そして、緑豆には熱中症を予防する効果があるとされているので、暑い夏に向けてぴったり。おいしくて体にもよいなんて、なんて優秀なスイーツ。
東京・五反田の路地裏にある、ここ「東京豆漿生活」のガラス扉をぜひ開いてみてください。東京にいながら、台湾の路地裏に迷い込んだ気分になれます。
◇ ◇ ◇
〈編集長撮影の一枚〉開店直前にスタッフみんなで試食。窓の外には、早くもお客さんが並んでいました。
今回ご紹介した「朝食」はこちら
「燒餅(シャオビン)」+「葱蛋(ツォンダン)」+「肉鬆(ロゥソン)」/430円(税込み)
「胡麻餅(フーマーピン)」/260円(税込み)
「花生餅(フアシェンビン)」/300円(税込み)
「飯糰(ファントァン)」大/670円(税込み)
「蔥肉酥餅(ツォンロウスーピン)」/330円(税込み)
「緑豆湯(リュートウタン)」小/450円(税込み)
〈撮影/林 紘輝〉
◇ ◇ ◇
東京豆漿生活
東京都品川区西五反田1-20-3
MKYビル1F
☎03-6417-0335
年中無休
月~金/8:00~15:00
土・日・祝/9:00~15:00 (8:00より整理券を配布)