一閑張り教室を主宰する神戸千代子さんに、気軽に始められる「一閑張り」のつくり方を教わります。道具を準備してしまえば、工程はとてもシンプルです。
(『天然生活』2021年7月号掲載)
(『天然生活』2021年7月号掲載)
Step3 柿渋で丈夫に「仕上げ」
1 水と合わせておいた柿渋を器に用意し、はけに薄くつけて塗る。
2 ふちまでしっかり塗っていく。ただし柿渋は時間の経過とともに色が濃くなるので、最初薄くても大丈夫。
3 しっかりと乾かす。
4 1〜3を3回繰り返して完成。「時間とともに色はさらに濃く深くなっていきます」
身近な素材で「一閑張り」を楽しむ
直せるものもさまざま
大きな平ざるもかごも、張って、乾かすの繰り返しで修繕可能。「張る紙や布によって印象が変わり、見違えますよ」
余り布や紙を生かして
上張りには、化学繊維の入っていない和紙や、端切れの布などが使用可能。「組み合わせを考えるのも楽しみのうちです」
つやを出したいときは「こんにゃくのり」で
小さなボトルにこんにゃく粉小さじ1、水500mLを入れ、30分ほど振ってつくりおきます。
「色がつかないので、上張りの色を生かしたいときには柿渋を塗らずにこちらで仕上げます」
〈撮影/山浦剛典 取材・文/玉木美企子〉
神戸千代子(ごうど・ちよこ)
長野県大町市生まれ。約40年間薬局を営んだのち、2018年に作品づくりと集いの場「ゆいせきや」をオープン。一閑張り教室を主宰するほか、作品の販売も行っている。ゆいせきや
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです