(『天然生活』2022年6月号掲載)
日本茶の基本の道具
日本茶をおいしく淹れるための道具は、主に4つ。陶器は渋味を軽減し、磁器はお茶本来の香味を味わえるそう。
急須
茶葉がしっかり湯につかるサイズがおすすめ。ふたの収まりがよく隙間がないものを。使用後は水やお湯ですすぎ、しっかり乾燥を。
茶さじ
木、銅、真鍮、ステンレス製などさまざまなものがある。急須の口に入れやすい幅のものを選ぶとよい。なければスプーンでも代用可。
湯冷まし
湯を冷ますための道具。湯温によって茶葉から抽出される成分を調整ができるので、あると便利。湯のみでも代用可。写真は安藤雅信さん作。
茶缶
お茶の鮮度をキープするため、開封し3~4週間で飲み切れるサイズを。ふたがきちんと閉まり、密封できるものを。写真は「SyuRo」の銅製。
甘みや香りが引き立つおいしい淹れ方
茶葉の量に対し、適切な湯量で淹れることがポイントです。基本はお茶5gにお湯150mL。
1 急須に茶葉5gを入れる。
2 湯冷ましに沸騰したお湯を入れ、80〜90℃にする。
3 2のお湯150mLを急須に入れ、50秒待ち、茶碗に注ぐ。最後の1滴まで注ぐ。
4 1煎目を入れ終えたら、温度と湿度を下げるために、ふたを開けておく。
〈撮影/川村 隆〉
渥美慶祐(あつみ・けいすけ)
静岡県静岡市「茶屋すずわ」店主。創業172年の茶問屋、鈴和商店6代目として茶問屋業を営むかたわら、お茶とお茶まわりの道具を扱う「茶屋すずわ」をオープン。お茶のある暮らしのよさを日々発信している。茶屋すずわ
インスタグラム:@chayasuzuwa
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです