• 純度が高くて透明で、すっきりとした甘さをもつ氷砂糖。果実シロップや梅酒づくりだけではなく、日常の料理にも役立つ便利なお砂糖です。加熱するとゆっくり溶けていく氷砂糖の特徴を上手に利用した、2つの料理「鶏手羽先とうずら卵の黒酢煮」と「きゅうりのピリ辛しょうが漬け」のレシピを、料理家の野口真紀さんに教わりました。新米が待ち遠しくなる、ふっくらとした煮ものとシャキシャキの漬物に挑戦しましょう。

    疲れた体にやさしく沁みる、氷砂糖のきれいな甘味

    画像: 疲れた体にやさしく沁みる、氷砂糖のきれいな甘味

    厳しい暑さが続くと、体力を消耗しがち。9月は夏の疲労が蓄積して不調に出やすい時季でもあります。そんなときこそ、氷砂糖でエネルギー補給。氷砂糖に酢やしょうがなど、健康増進効果のある食材を組み合わせた、体にやさしい料理を野口真紀さんに教わりました。

    「氷砂糖はキレのよいピュアな甘味が特徴。雑味がないので、料理に使えば食材の風味をしっかりと感じることができます」と語る野口さん。

    今回のレシピは2品とも、ひとつの鍋に調味料と氷砂糖を入れて加熱するつくり方。氷砂糖をゆっくりと溶かしながら、素材に味を煮含めていきます。一般的な煮ものでは、砂糖を数回に分けて加えますが、氷砂糖を使えばその手間も不要です。

    「くつくつと煮ていき、氷砂糖がすべて溶けたらでき上がりの合図。タイマーがなくても、鍋の中を見れば料理がおいしく仕上がったのがわかりますよ」

    氷砂糖には賞味期限がないので、半永久的に食べられます。ふだんの料理用にキッチンに置くだけでなく、防災グッズの中にも、ぜひ常備しておきたいですね。

    氷砂糖を使った
    鶏手羽先とうずら卵の黒酢煮のつくり方

    画像: 氷砂糖を使った 鶏手羽先とうずら卵の黒酢煮のつくり方

    黒酢のまろやかな酸味としょうゆのこっくりした味わいを、氷砂糖のすっきりした甘味が引き立てる一品。

    お酢の力で骨のカルシウムが煮汁に溶け出して栄養が豊富になる上、短時間の加熱でも肉がやわらかに。骨からするっと外れるので、お子さんにも食べやすいおかずです。

    「氷砂糖がたっぷり入るレシピですが、甘味がさわやかで、さっぱりと食べられます。甘辛い中にほんのり酸味があって、ごはんによく合う肉料理。氷砂糖でつくると煮ものに照りが出て、色とツヤも食欲をそそりますよね。つくりおき可能なおかずですが、わが家ではあっという間になくなってしまいます」と野口さんは笑います。

    材料(4人分)

    画像: 材料(4人分)
    ● 手羽先12本
    ● うずら卵(水煮)12個
    ● チンゲン菜2束
    ● A
    ・氷砂糖70g
    ・黒酢、水各1/2カップ
    ・しょうゆ、酒各1/3カップ
    ・赤とうがらし2本
    ・しょうが2片
    ・にんにく2片

    ※黒酢がなければ、米酢を使ってもよい。

    つくり方

     手羽先の関節に包丁を入れ、先の細い部分を切り落とす。鍋に湯を沸かし、手羽先を入れてさっとゆでてくさみを取る。

    画像1: つくり方
    画像2: つくり方

    野口さんのひと工夫

    ● 切り落とした手羽先の細い部分はスープなどに使ってもOK。

     チンゲン菜は根元に十字に切り込みを入れ、4等分に裂く。塩と太白ごま油各少々(共に分量外)を加えた湯でゆでてざるにあげる。

    画像3: つくり方

     Aのしょうがは皮付きのまま薄切りにする。にんにくは縦半分に切り、芯を取り除く。

     深めのフライパンにAの材料を入れて煮立てる。手羽先とうずら卵を入れて中火にかける。煮立ったらふたをして、ふつふつとする程度の火加減で20分ほど煮る。ふたを開けて煮詰め、煮汁に照りが出たら火を止める。

    画像4: つくり方
    画像5: つくり方

     器に盛り、のチンゲン菜を添える。

    ※冷蔵庫で4日程度保存可能。

    氷砂糖を使った
    きゅうりのピリ辛しょうが漬けのつくり方

    画像: 氷砂糖を使った きゅうりのピリ辛しょうが漬けのつくり方

    ごはんのお供やお酒のアテ、お弁当のおかずなど、あるとうれしいきゅうり漬け。純度が高くピュアな味わいの氷砂糖でつくることで、きゅうりやしょうが、とうがらしの風味が鮮やかに浮かび上がります。

    使うのは基本調味料だけ。ですが、みずみずしいきゅうりにピリッとしたしょうがの辛味が重なり合って、何とも深い味わいに。

    「お漬物は家でつくると、無添加で安心ですよね。きゅうりには煮るイメージがあまりないと思いますが、加熱してもポリポリ感は持続。日持ちもするので常備菜にぴったりです」

    材料(つくりやすい分量)

    画像: 材料(つくりやすい分量)
    ● きゅうり6本
    ● しょうが3片
    ● 赤とうがらし2本分
    ● 合わせ調味料
    ・氷砂糖70g
    ・しょうゆ1カップ
    ・みりん、酢各1/3カップ

    つくり方

     きゅうりは1cm幅の輪切り、しょうがは皮付きのまません切りにする。

    画像6: つくり方

     鍋に合わせ調味料、赤とうがらし、を入れて中火にかける。ふつふつとする程度の火加減で、ときどき混ぜながら5〜6分煮る。氷砂糖がすべて溶けたら火を止めて、そのままおいて粗熱をとる。保存容器に移し、冷蔵庫でひと晩おくと味がよくなじむ。

    画像7: つくり方
    画像8: つくり方

    ※冷蔵庫で1週間程度保存可能。

    野口真紀(のぐち・まき)
    料理雑誌の編集者を経て料理研究家に。美しくておしゃれなおつまみから、じんわりおいしい日々のおかずまで、ジャンルを問わずマルチに活躍。2児の子育てを通して生まれた、つくりやすいレシピに定評がある。近著に『ストウブで一肉一菜:2つのメイン食材でここまでおいしい! 組み合わせを楽しむ肉×野菜のコンビレシピ』(誠文堂新光社)。

    もっと氷砂糖のレシピを知りたい人は

    全日本氷糖工業組合 | 旬の果実でおいしく楽しい氷砂糖

    画像: ごはんがすすむ秋のおかず「鶏手羽先の黒酢煮」と「きゅうりのピリ辛しょうが漬け」のつくり方。氷砂糖は料理にも活躍|氷砂糖で楽しむ家仕事/野口真紀さん

    氷砂糖でくらしをもっとカラフルに。梅酒づくりでおなじみの氷砂糖は、じつは梅以外の果実とも相性Good。色とりどりのフルーツを使って手づくりを楽しめる氷砂糖の世界、あなたものぞいてみませんか。

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    協力/全日本氷糖工業組合
    http://www.hyoutou-kumiai.jp/tezukurilife/

    〈料理/野口真紀 撮影/林 紘輝 取材・文/河合知子〉

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