• 調理の過程で捨てがちな野菜の根や芯などをもう一度育てることを「再生栽培」「リボベジ(リボーンベジタブル)」と呼びます。本記事では、自宅の庭で身近な食材の再生栽培を楽しむ良原リエさんの著書『もういちど育てる庭図鑑』(アノニマ・スタジオ)より、春に向けて育ててみたい「キャベツ」の再生栽培の方法について紹介します。

    花も葉もかわいい「キャベツ」の再生栽培

    画像: 花も葉もかわいい「キャベツ」の再生栽培

    キャベツの芯を水に浸けておけば、もう一度育ちます。芯が大きくても小さくても、切り方がどうであれ、葉は生えてきます。

    白菜と違うのは、芯から出てくる葉の様子に個性があって、観察がより楽しいこと。ハリのある葉は、葉脈が透けて見えてとてもきれいです。

    くるりとカールする葉もとてもキュート。飾っておくだけでも素敵だなと思います。

    再生される葉は、元のキャベツに比べると小さいのですが、美味しく食べられます。春先にはとう立ちするので、キャベツの菜の花を楽しむこともできます。

    ややかたさがあるものの、甘味があります。うまくいけば、蕾がたくさん付くことも嬉しいですね。

    キャベツの花は辛味が少し効いていて、サラダのトッピングにぴったりです。アブラナ科の野菜の菜の花は、濃い黄色でどれもそっくりなのですが、キャベツをはじめ、ブロッコリーやカリフラワー、コールラビなどは少々表情が違います。

    比べると花はやや大きく、薄いクリーム色。花が咲く頃には背丈も1mを超えるほどになりますから、眺めるだけでも楽しめますよ。

    キャベツを再生栽培してみよう

    キャベツってどんな野菜?

    ● 育てやすさとても育てやすい
    ● 育てどき秋から春先
    ● 育てる場所日なた

    キャベツの育て方

     キャベツの芯を残して切り、水を薄く張った容器に置く。茎が水に浸からないようにする。

     毎日~数日ごとに新鮮な水に取り替える。

     根が出たら、土に植え替える。

    画像: キャベツの育て方

    【再生栽培について】
    ・「育てやすさ」「育てどき」「育てる場所」については、著者の経験をもとに記載しています。
    ・食材だった植物を栽培し、収穫物を食用として利用したことを紹介していますが、あくまで著者の経験によるものであり、食べられることを保証するものではありません。
    ・紹介している栽培や育成方法、植物の生長などは関東南部を基準地としています。お住まいの地域、環境、品種により異なります。
    ・種や苗の譲渡については種苗法に従ってください。詳しくは農林水産省のHPなどでご確認ください。
    ・特定の植物にアレルギー症状の出る方、妊娠中・授乳中の方、病気治療中の方、体質などに心配のある方は、栽培を始める前に、かかりつけの医師にご相談ください。
    ・掲載している情報・データは2024年6月時点のものです。

    〈撮影/良原リエ〉

    ※ 本記事は『もういちど育てる庭図鑑』(アノニマ・スタジオ)からの抜粋です。

    『もういちど育てる庭図鑑』(良原リエ・著/アノニマ・スタジオ・刊)

    画像2: 「キャベツ」を“芯”から、もう一度育てる方法。カールした葉がとてもキュート/良原リエさん

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    良原リエ
    音楽家。アコーディオンやトイピアノ、トイ楽器の演奏、さまざまなジャンルの音楽制作に関わる。庭仕事は一番のライフワーク。特にハーブや雑草をこよなく愛する。都会の住宅街で、多様な生きものが棲むビオトープガーデンを目指し、実験を重ねている。著書に『食べられる庭図鑑』『たのしい手づくり子そだて』『まいにちの子そだてべんとう』(アノニマ・スタジオ)、『トイ楽器の本』(DU BOOKS)、『音楽家の台所』(コノハナブックス)など。
    インスタグラム:@rieaccordion
    著書『食べられる庭図鑑』インスタグラム:@rieaccordion_garden



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