• 「いかに楽をして家の中をきれいにするか」をテーマに、掃除に最適な道具や方法を探求してきたエッセイストの石黒智子さん。石黒さんがたどり着いた、負担をかけずにきれいを保つ3つのルールを紹介します。
    (『天然生活』2023年3月号掲載)

    石黒さんちの掃除ルール 01
    場所に適した道具を使う

    ときには「掃除道具」ではないものを使ったり、自分でつくったり。それぞれの掃除場所の特徴を見極め、最適な道具を使います。

    台所のブラシは形状と機能で使い分ける

    シンク洗いには「オクソー」のブラシをカスタマイズ。中央のくぼみに洗剤を垂らして使う。裏には同じ大きさの缶バッジを貼りつけた。

    画像1: 70代・石黒智子さんの「疲れない」掃除術。日々の研究で、とにかく楽に、快適に
    画像2: 70代・石黒智子さんの「疲れない」掃除術。日々の研究で、とにかく楽に、快適に

    まな板用は昔パリで購入(写真左)。水切りかごのカルキ落としは「オクソー」の野菜洗い用ブラシで(写真右)。

    画像3: 70代・石黒智子さんの「疲れない」掃除術。日々の研究で、とにかく楽に、快適に
    画像4: 70代・石黒智子さんの「疲れない」掃除術。日々の研究で、とにかく楽に、快適に

    窓の桟はペンキ用ブラシが活躍

    窓の桟は「イケア」のペンキ用ブラシで掃除している。「塗装用に購入しましたが、使ってみると細い溝の掃除にちょうどいい。見た目も好きです」

    画像: 窓の桟はペンキ用ブラシが活躍

    ひと手間加えて作業を快適に

    鍋つかみ用の赤い軍手は、古びてきたら戸棚などのガラスふきに使用している。「手首のゴムを抜いて締めつけがないようにしているので快適です」

    画像: ひと手間加えて作業を快適に

    カスタマイズしたPCのほこり取り

    「市販の取っ手部分が好きになれず、ストックしていた木の棒を使ってつくり替えました」。市販のモップ部分は、汚れてきたら付け替えている。

    画像: カスタマイズしたPCのほこり取り

    石黒さんちの掃除ルール 02
    適したやり方で、効率よく、心地よく、清潔に

    ぶれないテーマは「いかに楽に、快適に家事をするか」。たゆまぬ研究の成果が、ここでも息づいています。

    さわやかな香りのはっか水と、新聞紙で窓をきれいに

    マイクロファイバークロス、アクリル軍手など、いろいろ試した結果、「窓の外側は新聞紙でふくのが一番楽という結論に。ハッカ油は香りもいいし、汚れもよく落ちます」

    画像1: さわやかな香りのはっか水と、新聞紙で窓をきれいに

    はっか油:アルコール:水を1:10:100の割合でスプレーボトルに入れて使用。

    画像2: さわやかな香りのはっか水と、新聞紙で窓をきれいに

    トイレ掃除前に桶1杯の水を準備

    夜、寝る前に4Lの水をトイレに流し、水面を下げてからトイレ用洗剤を回しかけておく。「汚れたトイレを掃除したくないので、予防掃除です」

    画像: トイレ掃除前に桶1杯の水を準備

    油汚れはアルコールをスプレーして

    コンロの換気扇まわりの油汚れは、濃度60%のエタノールで掃除。「布に直接つけると手に触れて手荒れしてしまうので、スプレーボトルに移し替え、直接換気扇まわりに吹き付けます」

    画像5: 70代・石黒智子さんの「疲れない」掃除術。日々の研究で、とにかく楽に、快適に
    画像6: 70代・石黒智子さんの「疲れない」掃除術。日々の研究で、とにかく楽に、快適に

    石黒さんちの掃除ルール 03
    しまう場所、しまい方に理由があります

    自分だけでなく、家族も掃除がしやすいように。すぐ手に取れる場所、さっと運べる状態が石黒家の基本です。

    いつも通る場所に納戸をつくる

    寝室と居間をつなぐ納戸。その一角に、さまざまな掃除道具が吊るしてある。「行き来することが多いので、家族のだれもが手に取りやすいし、元に戻しやすい。しかも空いているフックを見れば、置き忘れにも気づけます」

    画像: いつも通る場所に納戸をつくる
    画像: 掃除機の充電は台所で。「万が一発火したら怖いので、見えるところで充電します」。完了後は納戸に戻す

    掃除機の充電は台所で。「万が一発火したら怖いので、見えるところで充電します」。完了後は納戸に戻す

    持ち運び簡単なホウロウ容器に

    洗面所の小掃除に使うための歯ブラシや、小さくカットしたスポンジなどをまとめてホウロウの容器に。「掃除の際はこれを洗濯室から持ってきます」

    画像: 持ち運び簡単なホウロウ容器に

    フロア用モップのシートは使い捨てで

    「モップを洗う手間を省きたい」から、石黒さんは使い捨てを選択。シートは「大きさと値段で選んだ」という台所用ペーパータオル。

    装着時は、上にトイレットペーパーを。「汚れたシートが本体に直接当たらないので本体を汚さずにすみます」

    画像1: フロア用モップのシートは使い捨てで

    取り出しやすいよう、シートはテーブルの引き出しに重ねて置いてある。

    画像2: フロア用モップのシートは使い捨てで


    〈撮影/杉能信介 取材・文/嶌 陽子〉

    石黒智子(いしぐろ・ともこ)
    雑誌や書籍を通じて収納、家事のアイデア、暮らしの工夫、道具の選び方などを独自の視点で発信。「亀の子スポンジ」など、台所用品の商品開発、商品評価の仕事でも活躍している。著書に『60歳からのほどよい暮らし』(PHP研究所)、『60代 シンプル・シックな暮らし方』(SBクリエイティブ)など。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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