(『天然生活』2021年10月号掲載)
子どものころから好きなグリーンを収納家具に
「地震が怖いこともあって、収納家具はほとんどつくり付けです」
そう語るのは、センスのよい暮らしぶりにファンの多い田島礼子さんです。家じゅう至るところに、若いころから集めている絵画やオブジェが飾られ、ギャラリーのよう。
そうしたアート作品と調和しているつくり付けの家具は、カラフルなのが印象的です。以前は白い壁に囲まれたマンション暮らしだったため、27年前にこの家を建てる際、できるだけ色を使いたいと考えたのだとか。
「最近はブルーもいいなと思いますけれど、グリーンが子どものころから好きで一番しっくりきます」
その言葉どおり、靴箱と食器棚は、色味の違うグリーンです。つくり付けの家具に色を使うのは、勇気がいりそうですが……。
「子どもたちを連れてよく海外旅行をしたので、旅先で見た自由でユニークな家々からも、影響を受けたと思います」
食器棚
ダイニングのコーナーにある食器棚。家を建てた当初は低い食器棚を置いていましたが、地震に備えてつくり付けにしました。
リビングとダイニングを仕切る扉に合わせて格子柄に。
子どものころから好きな爬虫類を模した取っ手は、アイアンワークの作家にオーダーしたもので、開け閉めしやすいサイズ感。
収納の工夫とお気に入り
黒田泰蔵さん作の白い器。
「ご本人から『使ってください』といただきましたが、なかなか使えないですね」
来客用のグラスや季節の器のほか、井上あんぬさん作のお雛さまなど、小さなかわいいものが収っている。
靴箱
玄関を入って左側にあるのが、ピスタチオグリーンの靴箱です。家を建てたときに、圧迫感を避けて、また身長に合わせて低めにつくりました。家族4人分が収まっていたはずですが、いまは夫婦ふたり分でもいっぱい。
「夏はサンダルを出していますが冬はブーツに、衣替えのタイミングで入れ替えます」
収納の工夫とお気に入り
一番部屋に近い側には、雨具やマスク、カイロなど外出時に持っていくものを取り出しやすく収納。
靴はつま先を前にして入れる派。「こうしておくと、選びやすいです」。よく履くものを上の段に。
<撮影/馬場わかな 取材・文/長谷川未緒>
田島礼子(たじま・れいこ)
主婦。おもてなし上手として知られ、おいしい料理とセンスのよい盛り付けにファンが多い。アートディレクターの夫と猫4匹と暮らす。猫との暮らしを記録しているインスタグラム@reiko_withcatsも人気。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです