ストウブで炊く、甘味たっぷりのふっくらごはん
ごはんが大好きな料理研究家・しらいのりこさんが提案するのは、「ストウブ鍋で炊くごはん」。
ずっしりと重く、厚みのある鋳鉄製のストウブは、鍋全体に熱がムラなく伝わり、ごはんの甘味を存分に引き出してくれます。
ふたの裏側にある突起が、うま味が溶け出した蒸気を逃さずに閉じ込め、ごはんをふっくらおいしく炊き上げるから、白米や玄米はもちろん、炊き込みごはんや混ぜごはんにもおすすめ。
本記事では、いまの時季に味わいたい、さんまときのこの混ぜごはんと、混ぜごはんにぴったりのシンプルな豚汁のつくり方をご紹介します。
さんまときのこの混ぜごはんのつくり方
香ばしく焼いたさんまときのこは秋の味覚。
しょうが、ごま油で風味よく。
材料(3~4人分)
● 温かいごはん | 2合分 |
● さんま | 2尾 |
● しいたけ | 4枚(40g) |
● まいたけ | 1パック(100g) |
● しょうが(せん切り) | 1かけ |
● A | |
・しょうゆ、みりん | 各大さじ1 |
・ごま油 | 小さじ2 |
・万能ねぎ(小口切り) | 1/4束 |
つくり方
1 さんまの準備
さんまはAに10分ほど漬け、魚焼きグリルで8~10分ほど焼き、骨、内臓を外して身をほぐす。
2 野菜の準備
しいたけは石づきを取り、まいたけと共にしょうゆ大さじ1/2(分量外)をからめ、魚焼きグリルで10分ほど焼き、しいたけは食べやすく切り、まいたけはほぐす。
3 混ぜる
ごはんに1、2、しょうが、ごま油を加え、さっくりと混ぜる。器に盛り、万能ねぎを散らす。
混ぜごはんをおいしくつくるコツ
1.温かいごはんに具を混ぜる
炊きたての温かいごはんに具材を混ぜると味がよくなじみ、おいしくなります。冷めたごはんだと、具材が混ざりにくく、味も染みにくいのです。
2.混ぜすぎない
混ぜすぎるとごはんの粘りが出るので、さっくりと軽く混ぜます。また、味も全体が均一になっているよりもバラつきがあったほうが、おいしくいただけます。
3.味、食感のアクセントになるものを混ぜる
パンチのある味やカリカリシャキシャキと食感のアクセントになるものを加えると、ごはんのほのかな甘味やふっくらやわらかな食感がより引き立ちます。
シンプル豚汁のつくり方
素材ふたつでつくる、簡単豚汁。
仕上げにふったごまで香りをつけて。
材料(2人分)
● 豚バラ薄切り肉(2cm幅に切る) | 50g |
● 玉ねぎ(薄切り) | 1/4個(50g) |
● だし | 2カップ |
● 味噌 | 大さじ2 |
● 白すりごま | 少々 |
つくり方
1 煮る
鍋にだしを入れて強めの中火にかけ、煮立ったら豚肉と玉ねぎを入れる。
2 味噌を溶き入れる
豚肉の色が変わったら味噌を溶き入れ、白すりごまをふる。
〈撮影/福尾美雪 スタイリング/朴 玲愛〉
※ 本記事は『ストウブで米を炊く』(誠文堂新光社)からの抜粋です。
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ストウブで炊くごはんは、なぜおいしいのか?
日本古来の羽釜と同じ、厚みのある鋳鉄製。鍋全体がゆっくり均一に温まり、お米の芯まで水分がしっかり浸透。さらに蓄熱性が高いので、火加減を細かく調節しなくても沸騰中の細かな対流を維持でき、一粒一粒にムラなく熱が伝わります。お米のアルファ化(糊化)が進みやすくなり、ふっくらと炊き上がります。
本書では、「いつもの白飯がごちそうに変わる」基本の炊き方(白米、玄米、おかゆ)をはじめ、栗ごはんや豆ごはん、きのこの炊き込みごはんなどの定番系、カオマンガイ、サムゲタンなどの人気のエスニック系、創作系まで約50品紹介。
炊き込みごはんと汁物があれば、栄養バランスのよい体が整う献立にも。または鍋ごと出せば食卓が華やかに。ミニマルレシピにもおもてなしにも役に立つレシピが満載です。
しらいのりこ
お米料理研究家。米農家出身の夫、シライジュンイチと共にごはん好きの炊飯系フードユニット「ごはん同盟」として、おいしいごはんの炊き方やお米の料理、ごはんに合うおかずなどのレシピ考案を行う。著書に『しらいのりこの絶品! ごはんのおとも101』(NHK出版)、『ごきげんな晩酌 家飲みが楽しくなる日本酒のおつまみ65』(山と溪谷社)など多数。