ふっくらと甘味のあるごはんが炊ける鋳物鍋「ストウブ」
ごはんが大好きで、どうしたらもっとおいしく炊けるか、食べられるか、日々研究を重ねている、料理研究家のしらいのりこさん。
たどり着いた結論は、「ストウブなら、どうやってもお米がおいしく炊ける」ということ。
厚みのある鋳鉄製の鍋は、ダテに重いわけではありません。
鍋全体がゆっくりと均一に温まり、米の芯まで水分が浸透し、ふっくらと甘みのあるごはんに。
また、蓋の裏の突起が鍋の蒸気を循環させ、うま味を閉じ込めてくれるから、白米や玄米を炊くのはもちろんのこと、炊き込みごはんや混ぜごはんもおいしくつくることができます。
本記事では、今の時季に味わいたい、きのことじゃこの炊き込みごはんのつくり方をご紹介します。
きのことじゃこの炊き込みごはんのつくり方
きのこの香りと食感を楽しむ、秋のごはん。
とろろ昆布が全体にまとわり、味に深みが出ます。
※レシピは、米2合を炊く場合、3合を炊く場合の分量を併記しています。
材料(2合分)
● 米 | 2合(300g) |
● しいたけ | 4枚(40g) |
● まいたけ | 1パック(100g) |
● しめじ | 1パック(100g) |
● ちりめんじゃこ | 大さじ4 |
● とろろ昆布 | 4g |
●A | |
・酒 | 大さじ2 |
・みりん | 大さじ1 |
● 塩 | 小さじ1 |
材料(3合分)
● 米 | 3合(450g) |
● しいたけ | 6枚(60g) |
● まいたけ | 1と1/2パック(150g) |
● しめじ | 1と1/2パック(150g) |
● ちりめんじゃこ | 大さじ6 |
● とろろ昆布 | 6g |
●A | |
・酒 | 大さじ3 |
・みりん | 大さじ1と1/2 |
● 塩 | 小さじ1と1/2 |
つくり方
1 米の準備
米はやさしくとぎ、ざるに上げる。保存容器に移し、水をたっぷり加えて冷蔵庫で吸水させる(できれば2時間)。
2 具の準備
きのこは石づきを落とし、しいたけは6~8等分に切り、まいたけ、しめじは食べやすくほぐす。
3 炊く
1の米をざるに上げてしっかり水けをきり、鍋に入れる。
Aに水を足して2カップ(3合分の場合は3カップ)にして加え、塩を混ぜ、とろろ昆布、じゃこ、2を順にのせる。
ふたをして中火で約8分かけて沸騰させ、ふたを開けて鍋の縁をぐるっとはがし、再びふたをして弱火で10分炊き、火を止めて10分蒸らす。
炊き込みごはんをおいしくつくるコツ
1.うま味の出る食材を使う
肉や魚介、野菜やきのこは、それだけでおいしいうまみのある食材ですから、これらを組み合わせれば、味わい深い炊き込みごはんに。ベーコンやじゃこも、おすすめの食材です。
2.食材に下味をつける
炊き込む食材に下味をつけておくと、食材自体がおいしくなるのに加えて、ごはんのところと具のところの味わいが変わってメリハリが生まれ、最後まで飽きずに食べられます。
3.調味料を入れたらすぐに炊く
しょうゆや塩などの調味料は米の吸水を妨げてしまうため、時間をおいてしまうと炊きあがりがかたくなります。しっかりと吸水させた米に具と調味料を加えたらすぐに炊きましょう。
〈撮影/福尾美雪 スタイリング/朴 玲愛〉
※ 本記事は『ストウブで米を炊く』(誠文堂新光社)からの抜粋です。
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ストウブで炊くごはんは、なぜおいしいのか?
日本古来の羽釜と同じ、厚みのある鋳鉄製。鍋全体がゆっくり均一に温まり、お米の芯まで水分がしっかり浸透。さらに蓄熱性が高いので、火加減を細かく調節しなくても沸騰中の細かな対流を維持でき、一粒一粒にムラなく熱が伝わります。お米のアルファ化(糊化)が進みやすくなり、ふっくらと炊き上がります。
本書では、「いつもの白飯がごちそうに変わる」基本の炊き方(白米、玄米、おかゆ)をはじめ、栗ごはんや豆ごはん、きのこの炊き込みごはんなどの定番系、カオマンガイ、サムゲタンなどの人気のエスニック系、創作系まで約50品紹介。
炊き込みごはんと汁物があれば、栄養バランスのよい体が整う献立にも。または鍋ごと出せば食卓が華やかに。ミニマルレシピにもおもてなしにも役に立つレシピが満載です。
しらいのりこ
お米料理研究家。米農家出身の夫、シライジュンイチと共にごはん好きの炊飯系フードユニット「ごはん同盟」として、おいしいごはんの炊き方やお米の料理、ごはんに合うおかずなどのレシピ考案を行う。著書に『しらいのりこの絶品! ごはんのおとも101』(NHK出版)、『ごきげんな晩酌 家飲みが楽しくなる日本酒のおつまみ65』(山と溪谷社)など多数。