(『天然生活』2021年2月号掲載)
暮らしのなかで、心と体を健やかに整える
幼いころからほとんど病気知らずで、風邪も滅多にひかないという、坂井より子さん。
その理由は、長年、規則正しい生活と、バランスのよい食事を続けてきたから。
「健康のために特別なことはなにもしていないんです」という坂井さんに、暮らしのなかで心と体を健やかに保つ方法を教えていただきました。
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坂井より子さんの「ゆるやかな健康習慣」
01 朝、コーヒーを片手にスキンケア
朝にシャンプーするのが習慣の坂井さん。事前にコーヒーをセットしておき、洗髪したあと、居間に座ってコーヒーを飲みながら肌のお手入れをします。
「お手入れといっても、オールインワンクリームを塗っておしまい。お化粧もファンデーションだけです。以前と比べて手をかけなくなったら、肌のトラブルがなくなりました」
朝早く起きる分、お手入れもゆったりとできるのです。
02 食事を規則正しく、バランスよく取る
3食きちんと食べるのが習慣。家族9人で食べる夕食は、主菜を含めて3〜4品のおかず、それに汁物とごはん。肉と魚の両方、プラス野菜で献立を組み立て、栄養バランスに気をつけます。
「お肉がメインなら魚は副菜にしらすなどを少し入れたり。おかずが足りないときは納豆を足すこともあります。あるもので、無理せず」
朝食、昼食は夫婦ふたり分。残りものなどを上手に活用します。
03 好きなことをして気分転換
毎日さまざまな家事をこなすなか、ときには趣味の手芸でリフレッシュ。空いた時間を見つけて手を動かします。
「編みものは昔から続けていて、以前は外出用のニットも自分で編んでいました。いまはアクリルたわしを編んでいます」
すぐに完成するので、周りの人におすそ分けすることも。
「なにかに没頭するのが気持ちいいし、好きなものができ上がるとうれしくなります」
04 さっと片づけてストレスをためない
部屋が片づいた状態にあることは、坂井さんがストレスなく、元気に家事をするための大事な条件。
「ものが元の位置に戻っていないのが嫌なんです。朝起きたときや外出先から帰ってきたときに部屋が散らかっていて片づけから始めるとなると、家事をがんばろうという気になれませんから」
さっと出し入れできるかごなどを活用し、使う場所のそばに置けば、片づけも苦になりません。
05 頭を切り替えて、料理をする
家族9人分の夕食づくりと聞くと大変そうに思えますが、「イヤイヤつくると、おいしくない“イヤイヤの味”になってしまいます。
どうせつくるのであれば、家族の顔を思い浮かべながら楽しくつくりたい。そう思って、台所に立つときは意識的に気持ちを切り替えます」
午後3時ごろから少しずつ準備を開始。合間にほかのことをしながら、段取りよく料理を進めていきます。
06 睡眠をしっかり取る
決まった時間に寝起きし、ぐっすり寝るのも健康の秘訣。
「寝つきはとてもよいほうだと思います。眠れなくて困ったということはほとんどないですね」
毎晩10時ごろにベッドに入ったら、テレビに30分のオフタイマーをかけて、イヤホンで音声を聴きながら眠りにつきます。
「不思議と安心するんです。実際にはほとんどテレビを見ていなくて、つけてから10分ほどで寝てしまいます」
〈撮影/柳原久子 取材・文/嶌 陽子〉
坂井より子(さかい・よりこ)
長年の主婦歴を生かし、家庭料理や暮らしの知恵を若い世代に伝える。著書に『受け継ぐ暮らし』『暮らしをつむぐ』(ともに技術評論社)。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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