(『天然生活』2020年2月号掲載)
和のハーブが持つ生命力で体の内側から美しく
アロマテラピーに興味があったことから京都の精油工場へ見学に出かけたところ、よもぎ蒸しを知り、「日本に自生しているフレッシュなよもぎを、こんなふうに生かせるんだ」と感動したという原田美由紀さん。
2018年春に神戸・三宮の自宅によもぎ蒸しサロンをオープンし、同年5月には兵庫県三木市にある、築120年の茅葺屋根の古民家にスタイリストの上北宗平さんがオープンした美容サロン「ilou」から声がかかり2拠点に。
現在では便利な都心と、空気のおいしい田舎、両方を行き来しながら、お客さまを迎えています。
よもぎ蒸しだけでなく、よもぎオイルやよもぎ石けん、野草茶づくりのワークショップを開催し、野草が持つ生命力をすこやかな暮らしに生かす、さまざまな提案を行う日々です。
お灸のもぐさやよもぎ餅など、私たちの暮らしのそばにあるよもぎ。
でも実は、ただの雑草と見過ごすにはもったいない、冷えや貧血、PMS(月経前症候群)、重い生理痛といった女性特有の悩みに寄り添う、やさしさと力強さを秘めた和のハーブなのです。
その効能を効果的に体験できるのが、よもぎ蒸し。
一糸まとわぬ姿で、専用の椅子に座り、下半身によもぎ成分たっぷりの蒸気を浴びるのが特徴。サウナのように汗をかき、体を芯から温めます。
「膣の粘膜に直接よもぎの蒸気を当てるので、体内に吸収しやすく、良質なクロロフィルが毛細血管の隅々にまで行き渡ることで、デトックスに役立ちます。子宮そのものを、根本から見直していく感覚。私が最も注目しているのは、気持ちの浄化。睡眠とリラックスの狭間、半覚醒状態になることで脳波をθシータ波に落とすことができ、心身ともにリセットされ、穏やかで前向きな気持ちになれるんです」
消化力を高める食生活
毎日の食事は、アーユルヴェーダで「アグニ」といわれる消化力を意識。
「胃を休めたいときはやわらかく煮たグラノーラ、お肉をいただくときは消化力が活発なお昼を選ぶなど、タイミングも大事。朝食は食べず、昼食と夕食を12~20時の間にとるようにし、16時間のプチ断食。胃腸を休ませることで消化力を高めます」
よもぎ蒸しでデトックス
PMS対策としても有効で、気持ちがリセットされ、心身ともに浄化されるような感覚になるそう。
「イライラが収まり、家族にも穏やかになれるんです」
友人たちと遅くまでお酒を飲んだ翌日も、よもぎ蒸しでデトックス。
「ちょっと飲みすぎたかな? と思っても、しっかりと発汗してお酒を抜くことですっきりします」
ヨガとHIIT10分の運動
忙しい日々のなかで行うエクササイズは、“継続”が何よりのテーマ。
そのため、短時間で高い脂肪燃焼効果が得られるHIIT※の考え方に基づいた筋トレを実践しています。
「腕立て、スクワット、腹筋などのきつい動きを、20秒ずつ4セット行います。20秒ならどうにか耐えられますし、4分程度で終わるので、続けやすいんです」
\ 車は手放し自転車生活に。坂道も平気です! /
※HIIT……High-Intensity Interval Training=高強度インターバルトレーニング、の略。
<撮影/辻本しんこ 取材・文/鈴木理恵(TRYOUT)>
原田美由紀(はらだ・みゆき)
ハーバリスト。兵庫県下の2拠点でよもぎ蒸しサロンを運営。自家採取した野草の生命力を美容と健康に生かす、さまざまな提案を行う。http://www.miyukiharada.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです