美しく、すこやかな体をつくる「潤いスープ」
ツヤのある髪やハリのある肌、見た目の美しさはもちろんのこと、すこやかな体をつくるのに欠かせないのが「体の潤い」。
潤いが不足してくると、肌の乾燥や髪のパサつきのほか、むくみや便秘などさまざまな不調の原因にも。
人は年齢とともに体の水分量が減っていくので、日々の食事で潤いを補うことが大切です。
料理家で、国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんがおすすめするのが、体を潤す食材でつくる、「潤いスープ」。
あたたかいスープは体をあたためて巡りをよくし、消化・吸収もスムーズ。おいしくて、栄養たっぷりのスープで、美しく、すこやかな体をつくりましょう。
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若々しさを保ち、便秘や冷え性などに働きかける「水(すい)」
東洋医学の考えで、体を構成する要素である「水(すい)」。
前回お話した「血(けつ)」とともに体を潤し、若々しさを保ったり、便秘や冷え性、むくみなどを改善する働きがあります。
本記事では、「水」を補う「潤いスープ」の中から、帆立と白菜のスープのつくり方をご紹介します。
胃腸の働きを助け、「血」や「水」を補い、疲労回復や老化予防など多くの効能で知られている‟帆立”は、缶詰を使うとお手軽。汁ごと活用することで、だしいらずでおいしく仕上がります。
帆立と白菜のスープのつくり方
材料(つくりやすい分量)
● 帆立の貝柱(水煮缶)(※1) | 1缶(70g) |
● 白菜(※2) | 200g |
● しょうが(せん切り) | 1かけ分 |
●A | |
・水 | 400mL |
・酒 | 大さじ1 |
・塩 | 小さじ2/3 |
・砂糖 | ひとつまみ |
● ごま油 | 小さじ1+小さじ1 |
※1:帆立の貝柱は、粗くほぐし、缶汁はとっておく。
※2:白菜は、繊維を断つように1cm幅に切る。
つくり方
1 鍋にごま油小さじ1を中火で熱し、白菜、しょうがを炒める。
2 白菜がしんなりしたら、帆立を缶汁ごと、A を加える。煮立ったらふたをして弱火で10分煮る。
3 ごま油小さじ1を回しかけ、さっと混ぜる。
★体を潤す食材
〈帆立〉
体に潤いを与え、疲労回復や老化予防に。薬膳では美肌食材としても有名です。
〈撮影/衛藤キヨコ スタイリング/久保百合子〉
※ 本記事は『毎日続けたい 潤いスープ』(文化出版局)からの抜粋です。
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潤い不足によって起こる不調は、肌の乾燥だけではなく、むくみ、便秘、貧血、生理不順、更年期障害…と実にさまざま。その改善には、毎日無理なく作れて、潤い食材を効果的に組み合わせたスープがおすすめ。しっとりツヤツヤ、健康な心身を目指しましょう。
齋藤菜々子(さいとう・ななこ)
飲食店を営む両親のもとに育ち、大学卒業後に一般企業に就職。忙しい日々の中で食事が心身の充実につながることを実感し、料理の道を志す。料理家のアシスタントを務めながら日本中医食養学会・日本中医学院にて中医学を学び、国際中医薬膳師の資格を取得。身近な食材のみを使った作りやすいレシピにこだわり、家庭で実践できる薬膳を提案している。著書に『毎日食べたい 整いカレー』(文化出版局)、『基本調味料で作る体にいいスープ』(主婦と生活社)、『レンチン薬膳ごはん』(家の光協会)など。
公式サイト: https://nanakoyakuzen.amebaownd.com/
インスタグラム:@nanako.yakuzen