柿のこと
日本で古くから栽培されてきた柿。いまではアジアやヨーロッパでも「kaki」として人気があります。柿は甘柿と渋柿があり、渋柿は干し柿などにして食されています。
甘柿にはさまざまな種類がありますが、最も親しまれているのが富有柿。富有柿の原産地は岐阜県で、古典「礼設」の中にある「富有四海之内」から引用して「富有」と命名されました。100年以上の歴史があり、現在では全国の甘柿の約3割を占めています。
柿はビタミンCが豊富で、さらにカロテン、タンニン、カリウムなどさまざまな栄養素が含まれています。ビタミンCは免疫力を高める効果があり、白血球の働きを助けます。カロテンには強い抗酸化作用があるため、免疫力がさらに高まり、これからの季節の風邪予防にも。
また、柿は加熱すると血流を促して冷えを防ぐシトルリンや、リラックス物質であるGABAなどの成分が増えるので、生だけでなくさまざまな調理法で楽しみましょう。
柿の白あえのつくり方
柿はかためのものを選ぶ。時間が経つと水っぽくなってしまうので、いただく直前にあえるのがポイント。
材料(つくりやすい分量)
● 柿 | 1個 |
● 白かぶ | 2個 |
● 絹ごし豆腐(水切りしたもの) | 1/4丁 |
● 白ごまペースト | 大さじ1 |
● 煮切り酒 | 大さじ1 |
● 三温糖 | 大さじ1 |
● 薄口しょうゆ | 小さじ1 |
つくり方
1 柿はヘタを落とし、皮をむき、1cm角に切る。
2 かぶは天地を落とし、皮をむき、7mm角に切る。塩ひとつまみ(分量外)をまぶし、水けが出るまでおく。ペーパータオルに取り、水けをとる。
3 すり鉢に絹ごし豆腐、白ごまペースト、三温糖を入れてあたる。味をみて、煮切り酒を加え、薄口しょうゆを加減しながら加える。
4 かぶを入れてあえ、柿も加えよくあえ、器に盛る。
※柿は味見して甘味を確認する。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司 取材・文/佐藤雅子〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『65歳からの食事革命 』(文化出版局) amazonで見る など。
インスタグラム:松田美智子@michiko_matsuda/自在道具@jizai_dougu
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