• 「ものは出したら元の場所へ」を繰り返し、「小片づけ」を習慣づけると暮らしは整います。整理収納アドバイザー、井田典子さんが実践する、代謝よく適量で暮らすための片づけの極意を紹介します。
    (『天然生活』2024年1月号掲載)

    「買う」は「捨てる責任」も負うこと

    棚の奥、引き出しの中、リビングの隅などに、少しずつものが重なったり、乱れてきたりすることを、井田さんは「かたまる」と表現します。

    かたまったらほぐして代謝をよくするのは、体のこりと一緒です。そこで登場するのが、井田流片づけルール「だ・わ・へ・し」

    「まずは引き出しひとつから。だ:中のものを全部取り出す。わ:種類や使う頻度などで中身を分ける。へ:重複している、使っていないものなどは減らす。し:枠を決めて収納する。この4つの流れです」

    〈訪問お片づけ〉の仕事で、数多くの家の片づけをしている井田さんですが、しばしば「整理→収納の順序が逆になっているのでは?」と感じるそう。

    「いる・いらないと取捨選択してから、収めていくのが正しい順番。でも、収納グッズを買ったり、収納場所を増やしたりを先にしている方が結構多い。たとえ、現状、ものが収まりきっていないとしても、ものを精査したら、必ず収納は余る。長年の経験からこう思うのですが、収納場所は広ければ広いだけものが増えてしまう。足りないくらいのほうが、代謝はよくなります」

    さて、片づけというと、「ものを捨てる」ことにフォーカスされがちで、気が重いという方はいませんか?

    本当に大切なもの、必要なものを選び、持ち物をしぼると考えれば、見え方は変わるはずです。

    そして、持ち物に向き合うことで、ものを「入れる」ことへの意識も変わってくるはずだといいます。

    「100円ショップなどで安く手に入ったり、ネットショッピングで簡単にものが買える時代。ものの入り口はすごく広いのに、いったん家に入るとなかなか外には出しづらい……。収まりきらない、管理できないくらいのものを入れてしまうことに問題がある」

    何かを買うときはよく考え、ふるいにかけて。

    「ものを買うということは、捨てる責任も負うということです」

    画像: 「買う」は「捨てる責任」も負うこと


    〈イラスト/柿崎こうこ 構成・文/鈴木麻子〉

    画像: 先の自分や家族も身軽に

    井田典子(いだ・のりこ)
    整理収納アドバイザー。「片づけの達人」「スーパー主婦」として、片づけや時間の使い方に関するアイデアを発信。『今やるのが、いちばんハヤイ! 人生が整う「小片づけ」』(主婦と生活社)など著書多数。YouTubeチャンネル「井田典子 だわへし整理術」も好評。
    井田典子YouTubeチャンネル だわへし整理術

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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